卒業式で学校と地域の連携を考える

昨日は、中学校の卒業式に来賓として参加させていただきました。

学校評議員として、日頃から行事等での子どもたちの姿を見せていただいているので、彼らの晴れ姿には感慨深いものがあります。私たちの席からは男子しか見ることができませんでしたが、子どもたちがこの式にどのような思いを持って参加しているのかとてもよくわかりました。
特に合唱での体を揺り動かしながら自分たちの思いを振り絞るようにして歌う姿は、一人ひとりがこの3年間、この学校で素晴らしい時を過ごしてきたこと示していると思いました。

この学校では地域との連携をとても大切にし、色々な活動やイベントを子どもたちと地域が一緒になって企画・運営しています。子どもたちと共通の時間を過ごした地域の方がたくさんいらっしゃいます。ふとその中心となっている方に目を向けると、泣いておられました。卒業式の雰囲気に流されて泣かれたのではありません。子どもたちの成長を願うが故に、時には厳しい態度で接したこともあったはずです、ぶつかることもあったでしょう。そういう濃密な時間を共に過ごしたからこそ、彼らの成長した姿を、保護者や先生と同じように誇らしく思い、感動して涙したのです。

最近は学校と地域の連携がよく言われますが、廃品回収や校庭整備といった学校に対する物理的なサポートのお願いにとどまっているところが多いように感じます。地域の方が子どもたち一人ひとりと直接かかわらなければこのような素晴らしい涙は見ることはできないでしょう。来賓の多くが、子どもたちとのエピソードを持っている方々でした。来賓控室では、卒業生との思い出話も聞こえてきます。
子どもたちの成長した姿に感動するとともに、学校と地域の連携がもたらしてくれるものが何かを感じることができた、とても素晴らしい卒業式でした。
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