新学習指導要領の評価について研修

先日、休校中の私立の中学校高等学校でオンラインの研修を行ってきました。
テーマは「新学習指導要領の評価について」です。観点別評価、特に「主体的に学習に取り組む態度」について詳しくお話をしました。出入りがありましたが参加人数は延べ50名を越していました。自主参加にもかかわらず、多くの方に参加いただけました。

緊急事態宣言がまだ解除される前で、オンライン授業やクラウドを利用した課題のやり取りを先生方が学校や自宅から行って対応している時でした。研修をお願いされた時は、テーマはICTのオンライン活用や休校再開後の授業についてだと想像していましたが、お願いされたのは新学習指導要領の評価についてです。最初は意外に思ったのですが、休校への対応がある程度落ち着き余裕ができた今だからこそ、先を見て必要なことを研修しようという担当者の思いを聞き、なるほどと納得しました。学校再開後WITHコロナの学校運営を軌道に乗せるために忙しい日々を送ることになりますが、一歩先を見て次に備えることを忘れないでほしいと思います。

研修は、まず、新学習指導要領の目指すところ、「育成すべき資質・能力の3つの柱」と評価の観点についてお話し、3つの評価の観点で何が大切かについて考えていただきました。
「学びに向かう力人間性等」が大切だという意見がほとんどでしたが、いざそれをどう評価するのかというと皆さん困っている様子でした。
「学びに向かう力人間性等」は、観点別学習状況評価になじまない「感性、思いやり等」と観点別学習状況評価として見取れる「主体的に学習に取り組む態度」とに分かれること、前者は個人内評価として所見等を通じて伝えることを説明しました。今回は「主体的に学習に取り組む態度」の評価に的を絞り、中教審答申のキーワードを使って解説しました。特に、「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」を身につけるための「学習に取り組む態度」「自らの学習を調整しようとする態度」の2軸で見ることと、そのため「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」が身についていなければ調整力を働かせているとみなされないことをポイントとしてお伝えしました。
日常的に指導や支援を行わずに評価することのないようにと中教審の資料等に示されていますが、実際に行うとなるとそれほど簡単ではありません。子ども自身が調整力を働かせるような仕組みとそれを教師が効率的に支援する仕組みが必要となります。そこで注目されるのが、ポートフォリオです。単に振り返りを記録するだけでは調整力は働きません。節目ごとにその記録をもう一度振り返り、自己評価し次のステップへと向かうようにすることが大切です。教師は日常の振り返りは特に気なる子どもを中心に、節目ごとの振り返りで全員を見るようにすることで効率的に指導支援を行うことができます。紙でもできないことはありませんが、デジタルであれば記録の集約と再構成がしやすいため、より効果的に活用できると思います。来年度に向けて準備するようお願いしました。

学校現場は新型コロナウイルス対応で手一杯と思いますが、新学習指導要領への対応も待ったなしです。酷なことを申し上げるようですが、新学習指導要領への対応もおろそかにならないようにお願いしたいと思います。
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30