この時期はまず聞くことを大切にしてほしい

今週の頭、中学校の授業参観日に訪問しました。4月当初の子どもたちの様子を見せていただくためです。

どの学年も子どもたちは落ち着いていて、人間関係も良好でした。先生方も笑顔が多く、柔らかい雰囲気の教室が多く見られました。1年生と3年生は学級活動だったことも影響しているかもしれません。
全体的に気になったのは子どもたちの視線です。発言者の方を向いていない子どもが多いのです。全体の発表では、顔が上がらない、上がってもだれもいないところを見ていたり、先生や黒板の方を見ていたりして視線がバラバラです。グループでも仲間が発言している時に自分のメモを見ていて顔が上がらない子どもが目立ちます。

この時期はまず授業規律を確立することが大切です。授業規律と言っても先生の指示に従い少しも姿勢が乱れないようにするといったものではありません。授業に向かう基本的な約束事を身につけると言ってもよいかもしれません、その一番は聞くことです。先生の話はもちろん、友だちの発言を相手の目を見て受容しながら聞く姿勢を身につけさせるのです。新年度が始まってすぐに子どもたちに意識させれば、意外と簡単にできるようになるはずです。ところが、今回見せていただいた先生方は発表者の方を向いて発言を受容していますが、他の子どもたちの様子を見ている方は非常に少ないのです。また、発表者が先生に向かって発言し、友だちの方を向いていなくてもそれが当然だと思っているようにも見えます。
1年生では学年共通で授業のルールが決められていましたが、聞く姿勢に関するものが無かったのが残念です。

今ならまだ間に合いますが、このまま連休に突入してしまうとこの状況がヒドゥンカリキュラムとして定着してしまいます。この時期は、授業規律に限らず子どもたちに何を求めるのかを先生が意識し、子どもたちにどう意識させ、どう評価していくかを考えることが大切です。そのためにも先生が子どもたち一人ひとりに視線を落とすこと常に忘れないでほしいと思います。
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