私立の中学校高等学校で相談

私立の中学校高等学校で、研修の相談等をしてきました。

秋に授業公開を行いますが、その進め方の確認です。先生方の中に授業を見合う文化が育ちつつあるのを感じます。先生方が学び合うよい機会になっていると思います。授業の検討会で批判的な意見は見られず、よいところを積極的に評価しています。教科ごとに何名かが授業公開をしますが、積極的に公開する方とそうでない方に分かれつつあることが気になります。実際に自分の授業を公開してみれば、そのよさを理解していただけると思います。そのよさを経験していただくためにも、何年かに1回は公開することを義務付けることも必要かもしれません。
昨年の検討会の報告は、ICT機器を活用して行うようにお願いしましたが、1人1台のタブレット環境が子どもたちにも教員にも整った今だからこそ、あえてこの縛りをなくすことになりました。デジタル、アナログそれぞれのよさを意識することが大切だと考えるからです。
昨年度と進め方に大きな変化はありませんが、きっと多くの進化が見られるのではないかと思います。

一年生の総合的な学習の時間のキャリア教育で「教師の仕事」についての講師をお願いされ、その打ち合わせを行いました。「教師の仕事」は日ごろ目にしてよく知っているものだけに、一方的な講義では子どもたちを積極的に参加させることは難しそうです。そこで、子どもたち自身に教師の仕事にはどのようなものがあるのか考えてもらい、それを基に教師の仕事の大変さとやりがいに気づいてもらう流れを考えました。子どもたちにお話をするのは久しぶりなので少し緊張しますが、それ以上に子どもたちの反応が楽しみです。

若手の先生からの質問に対応しました。
社会科の先生からは、授業以外に部活動の指導についても相談を受けました。そのスポーツの経験がないのでどのようにして指導したらよいかというものです。審判なども積極的に引き受けながら自分なり勉強しているようですが、練習中にどのような指導や声かけをするのか、まだまだ自信をもってできる状況ではないようです。練習内容は子どもたちで考えているようなので、「これは何のための練習なのか?どこがポイントなのか?」と聞くようにアドバイスしました。子どもたちが意識して練習に取り組めるようにすることの他に、教師側には何を意識して練習を見てどんな声かけをすればよいかが明確になるというねらいがあります。練習の目的を子どもたちと共有しながら、少しずつ指導のポイントを学んでいけばよいと思います。
授業については、教師が一方的に説明して説得する授業になっているという、前回の私の指摘に対して、具体的にどのようにしていけばよいのか悩んでいるということでした。教科書を見せると知識がまとめられてあり、それを見てしまえば自分が説明することと変わらない。どうやって子どもたちに考え、自ら納得する授業にすればよいのかというのです。
教科書の知識が最終ゴールではありません。教科書は事実や物事の結果が書かれていますが、それらのことから何を学ぶかが大切です。現代の社会生活に歴史を活かすためには、歴史的な事実が私たちの生活にどのように影響していくのかを考えさせることが求められます。そこに歴史の見方・考え方があるのです。「歴史的事件のビフォアー・アフターを整理することで、その事件の歴史的な意味味を考える」「文化や産業といったトピックに注目して、縦に整理してみる」「いくつかの事件の因果関係を整理したり、その事件が起こる必然性があったのかを考えたりする」。こういった視点で課題を設定したり、子どもたちから生まれた疑問を追求させたりすることに挑戦してみるよう話しました。次回の訪問時にどのような授業を見ることができるかとても楽しみです。

中学校の数学の成績によい変化が表れていることを担当の2人から報告を受けました。偏差値の平均がこの1年でかなり向上したようです。子どもたちが授業に前向きに参加するようになったことが大きな要素だと分析していました。子どもたちの意欲を大切にしてきたことが結果となって表れたことに手ごたえを感じているようです。うれしいことです。ただ、もともと全体的に低位の子どもが多かったので、子どもたちが少し意欲的になれば結果として表れやすいとも言えます。ここからがどれだけ上向きにできるかが本当の勝負でしょう。また、平均や度数分布だけでは、一人ひとりの子どもたちに何が起こっているのかは見えません。幸い人数はそれほど多くないので、一人ひとりの成績の変化を追跡して見ることを勧めました。特定の層が伸びたのか、それとも上位下位が入れ替わりながら全体として伸びたのか。変化の様子を見ることで次に打つ手も違ってきます。先生方はそのような資料を作ってみることを約束してくれました。資料をもとにどんな手立てを考えてくれるか楽しみです。

高校1年生の数学を担当している先生から、子どもたちが中学校と高等学校の違いに戸惑っていることについて相談されました。
中学校では授業で学習した問題とほぼ同じパターンの問題が出題されていたのでしょう。ちょっと工夫をしないと解けないような問題を出すと、「習っていないので解けない」という声が上がるようです。試験が解き方のパターンを覚えていれば解ける問題で、途中は評価せず解答欄に答だけを書かせる形式のものが多かったことが影響しているように思います。どうやって解くか、解き方を考える力が数学では大切であることをどう子どもたち意識させるかが課題です。子どもたちにとって影響力の高い定期試験のあり方を変えることが近道のように思います。問題を解く過程をきちんと書かせ、例え数行でも、正しい方針をかけていれば加点し、結果が正しいかどうかよりも高く評価することで何が求められているのかを伝えるのです。解き方を覚えるのではなく、見たことのない問題を解く力をつけることが数学でつけたい力であることを子どもたちが意識するよう、いろいろな場面で工夫をするようにお願いしました。
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