【フォーラム記録】研究会紹介・学校評価の研究概要

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「これから学校評価(小刻み・即時評価)の提案」 会長 玉置 崇

 はじめに「愛される学校つくりフォーラム」を主催する研究会について、少しお話しをさせていただきたいと思います。この研究会は、何も難しいことを考えているわけではありません。みなさんから愛される学校にしたいと、知恵を寄せ合ってがんばりたいという思いで作った会であります。
 「みなさん」というのは、子供であり、保護者であり、地域住民であり、もちろん務める教職員でもあるわけです。「愛される」とは相手のことを分かっている、一緒にその場にいることがうれしい、関わることが楽しい、ぜひ応援したいという気持ちであると私たちは考えています。
 私の思いを仲間に話をしたところ、先生達ばかりが集まっているのではよい知恵が出ないので、垣根を作らないで、大学の先生や企業の方にも助けていただき、愛される学校を作りたいという気持ちを持ったもので研究会を始めることになりました。
 研究会を立ち上げてから3年くらいになります。2か月に1回例会を持っています。そこでは、それぞれが実践したものを持ちよって発表したり、ひとつの研究テーマについてみんなで考えたりして、3年間活動してきました。研究会を重ねる中で、発表会を開催して、勉強したこと、研究したことを発信するという目標をたてました。夢のような話でしたが、今日初めて、このような会を開催することができました。そして、こんなにたくさんの方に集まっていただいて、感動しております。
 3年間取り組んできた研究テーマは「意義ある学校評価」です。どちらかというと管理職が多かったので、お互いに課題や悩みを出し合ったところ、なかなかいい真の学校評価ができないというのが共通の悩みでした。文部科学省から出ている学校評価ガイドラインには、私たちの勝手な解釈ですが、学校評価は相互理解を深めるものである、学校と保護者や地域住民との相互理解を深めるということが書いてあります。これはまさに我々が考えている「愛される」ということではないかと考え研究を始めました。
 学校評価について悩みは、たくさんありました。自己評価や保護者アンケートは、行うだけでも大変である。評価やアンケートをすることが目的となり、集約や分析をすることは、おざなりになってしまっている。ましてや結果をもとに、次の年に向けて話し合うという時間を作ることができない。保護者アンケートを実施はしているが、保護者の方は、どこを見てアンケートに答えていただいているのか、などの悩みや疑問をみんなが出し合いました。「相互理解するための学校評価」という文科省のガイドラインを実現するに、もう少し現場でできるアイデアを出さないといけないと思い、いろいろな研究をしてきました。その結果、本日、実践を通して完成した悩み解決するためのシステムを紹介いたします。
 キーワードは「小刻み学校評価」です。あとでパネルディスカッションにも出てきますが、1年に1回・2回の学校評価では、本当の学校評価ではないのではないか。しかし、何回も実施できるわけではないので、工夫できることはないかと考えました。また、保護者の方は、どこをみて学校を評価しているのだろうという発想から、ホームページと連動した学校評価を考えたらどうかとういう結論に至りました。このシステムについて、今から発表したいと思いますが、資料の初めのページにあるQRコードを携帯のバーコードリーダーで登録していただくと、すぐにサイトに入り、事前アンケートに答えることができますので、ぜひ体験をしていただきたいと思います。
 「私のところには、そういうシステムはないし、発表を聞いても…」という方がお見えになると思います。話を聞いて「やってみたい、うちの学校で実験してみたい」という方がいらっしゃいましたら、会場出口のブースで相談してください。自由に体験していただく段取りができています。今から紹介するシステムは、どなたでも自由に使っていただくことができますので、そのつもりで聞いていただきたいと思います。ただし、使ったときの感想とか使いづらいところとか、こういう保護者の声があったということを教えてください。ご意見をいただくことで、さらなるバージョンアップを図りたいと思いますので、お願いいたします。
 パネルディスカッション1では、この1年半の間に、実際に学校現場でこのシステムを使った生々しい実践を3本紹介したいと思います。休憩をはさんで、研究会の例会において、毎回実践発表を行っていますので、その中からよりすぐりの3本を発表させていただきます。そして、パネルディスカッション2では、私たちが、今後学校評価だけでなく、どんなことをやっていくといいのかをご示唆いただきたいということで、広い見地からご登壇いただける方をお願いできましたので、さらに学校は愛されるために、どんなことをやっていくかを話し合いたいと思います。
 では、さっそくシステム紹介に入りたいと思います。
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