【田原市立童浦小学校】道徳科の授業実践「いっしょにあそぼう」教材には、主人公(しんじ)たちが、公園でおにごっこをしているところに、交通事故で大きなけがをしてみんなと同じように走れない、幼稚園児のゆうたが仲間に入りたいと言ってくる場面があります。ゆうたの足を考えて手加減することを通して、本当の親切を考えます。 授業では、「ゆうたがおにごっこをやめたとき、しんじたちはどんなことを考えたでしょう」と発問し、ゆうたに親切にしたつもりが、反対に悲しませてしまう結果になってしまったことをどう考えるのかを問いかけ、議論を促しました。 また、多面的・多角的に考えることができるよう、教材の後半部は隠して、あとで提示しました。「ゆうたは、楽しくおにごっこをするために、どうしてほしいと思っているでしょう」と、視点を変える問いかけをし、中心発問「しんじたちは、どんな話合いをしたでしょう」と問いかけ、自我関与をさせるために役割演技を行いました。それをもとに、子供たちは、「手加減するからつまらなかったんだろうな」「みんなとふつうにおにごっこがしたかったんだね」「次は、真剣においかけてあげよう」などと意見を交わしました。 後半部を提示し、ゆうたに加減することなくみんなが真剣におにごっこをすることで、全員が楽しくなったことを読み取り、自己を見つめさせるために、自分の親切が相手に伝わらなかったときの気持ちや場面について考えました。 授業後の感想では、「相手の気持ちを考えてあげることが大切」「手加減することは失礼だよ」と記述がみられるなど、本当の親切や思いやりについて考えを深めた様子がうかがえました。 |