【豊田市立猿投中学校】お互いに認め合う体育祭

 本校の体育祭には、「応援合戦」というクラスパフォーマンスがある。3分間という決められた時間内の中で、曲や振り付けを自分たちで考え、クラスの個性を出していく。
 その中で活躍するのが、体育祭実行委員と呼ばれるクラスのリーダーたち。5月の後半の本番に向け、4月から1か月間、朝早く集まり、応援合戦の方向性を決める。
 2年5組の生徒は、「運動の得意、不得意があっても、みんなが平等にできる応援合戦を」をテーマに考えていった。「みんなで楽しくやりたい」というリーダーたちの思いやりだった。
 ゴールデンウィークが明け、本格的な練習が始まった。実行委員たちが生徒の前に立ち、実際に振り付けを教えていく。リーダーたちは朝の会で、練習内容をクラス全員と共有し、それをもとに、他の生徒は、今日、自分がすべきことや目標を、帰りの会では目標に対する反省と、クラスメイトからされてありがたかったことを、反省用紙に記入していった。自分たちがやるべきことを意識し、一人一人が、互いに認め合える環境をつくるためである。はじめは、「リーダーたちが指示を出してくれてありがたかった」など、リーダーたちへの感謝だけだったのが、「○○さんがCDプレイヤーを準備してくれた」「○○くんが大きな声で盛り上げてくれた」などクラス全体へと広がっていった。 
 競技で負けてしまったときも、「ドンマイ」という前向きな言葉が聞こえてきたり、他の学年や学級も全力で応援したり、自分たちのことのように盛り上がることができた。
 「このクラスでよかったと思いました」互いに認め合うことができたからこ、その感想だと思う。これからも互いに認め合い尊重し合えるクラスを目指したい。