【愛西市立佐織中学校】生徒の心を耕す「アサトレ」

 本校では、学級活動の時間を活用して、「アサーショントレーニング」に取り組んでいます。思春期の中学生にとって人とのかかわり方を考えることはとても大切です。「自分の気持ちを伝えればよかった」「もう少し違う言い方をすればよかった」「友達の話をちゃんと聞けばよかった」など、対人関係におけるトラブルはよくあることです。その多くは、「かかわり方を工夫する」ことで、回避できたり、お互いの関係がよくなったりします。
 通称「アサトレ」と呼んでいるこの活動は、「人とのよりよいかかわり方」「コミュニケーションスキル」を磨き、高める活動です。生徒たちの日常生活で起こりうる様々な場面を想定して、自分の心を見つめ、相手の気持ちを考え、実際に生徒同士で意見交換しています。
 例えば、3年生10月のシートは、「だれのせい?(体育のバスケットボールのゲーム場面)」が学習課題です。質問形式で生徒自身が「どう考えるのか」、そして「どう行動していくのか」と自分の心に問い直しながら記入していくことから始めます。展開・まとめでは、男女が向かい合って和気あいあいと話し合ったり、クラス全員で意見交換する場面もあり、クラスの絆(きずな)を深める機会といえるでしょう。また、担任だけでなく、養護教諭がシートを読み直し、全校生徒の心の状態を知り、生徒を多面的に把握する有効な手だてともなっています。
 この活動は、葛藤を伴うトピックが道徳と重なる面もあり、来年度において道徳とアサトレを関連付けた学習計画の構築をしていく予定です。生徒各自が、学校生活の様々な葛藤場面を通して、自分、そして友達や周りの人たちのことをより深く考えていけるよう、学校生活全体で心を耕す活動を工夫していきたいと考えています。
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