【豊田市立山之手小学校】心に残る学芸会

 先日、学芸会が行われた。どの学年も練習に熱心に取り組み、演じた役の気持ちや歌声が、見ている人に届くように、せりふの言い方や振り付けを工夫していた。最後のとりをつとめたのは、学校の顔でもある6年生。劇「エルコスの祈り」も終盤にかかり、主役のロボット「エルコス」がエネルギー切れで倒れてしまった。助けようとした博士は、悪者に混ぜものを入れられたことを知らずに、エネルギーを飲ませようとする。そこで、思いもかけないことが起こった。劇を観ていた1年生や2年生の児童から、「だめ!」「飲ませたらだめ!」と声が上がったのだ。それも、1人や2人ではない。演じていた6年生も少し戸惑いはあったけれど、温かい笑みが見られたように感じた。
 心を育てる機会は、学校教育全体にある。6年生の劇を通して、話に入り込んだ子供たちは、まさに、その瞬間、何かを感じ取ったのだと思う。それは、ひとえに6年生が全力で学芸会に取り組んだおかげであると思う。また、学芸会を無事に行うことができたのも、6年生が準備・片付けに熱心に取り組んでくれたおかげである。下学年に話を聞くと、「6年生がすごかった」という。大きくなったらあんな6年生になりたいという思いが、山之手小学校の伝統を引き継いでいくのだろう。

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