【碧南市立鷲塚小学校】花でつながる優しい心

 鷲塚小学校は、毎年フラワーブラボーコンクール(FBC)に参加しています。種から花を育て、児童と保護者と教師とで力を合わせて花壇を作る活動を継続して取り組んでいます。この活動は、今年で49年目を迎えました。
 園芸委員を中心に育苗ポットを6000個作りました。子供も大人も一緒になってポットに苗を仮植し、その後、花壇に定植しました。花壇のデザインは、児童の中から選びました。みんなで協力して、肥料をまいたり草取りをしたりしました。夏休み中は当番を決めて登校し、水やりを続けました。来校された方々は、「暑いのに、みんな、えらいねえ」と児童たちに声をかけ、児童たちをほほえましく見つめていました。児童たちはにっこりと会釈し、「ありがとうございます」と、うれしい気持ちを返していました。
 プランターに植えた花は、日ごろお世話になっている公民館や交番、病院などに届けました。「みんなの優しい気持ちがこもった花を大切に育てます。ありがとう」というお届け先の方からの優しい言葉をいただきました。花の苗は、学校周辺の家々や地域の方、保護者にもお渡ししました。「いただいた花が、きれいに咲き始めました。ありがとうございました」「これからも花の学校として、みんなでがんばってくださいね」などのうれしい声が次々に学校に届きました。
 秋になり、学校の花壇にも地区にある三つの花壇にもサルビアやマリーゴールド、アゲラタムなど色とりどりの花が美しく咲きました。FBCの審査では、その努力と成果が認められ、県内で入賞し、みんなで喜びました。
 さらに、今年度は法務局が主催する「人権の花運動」にも取り組んでいます。花を育て、生命の尊さを実感する中で、豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を育む運動です。募集した「人権の標語コンテスト」には、全校の97パーセントにあたる約640名もの児童がすすんで参加しました。自分の心と向き合いながら人権について真剣に考えた標語には、温かさを感じるものばかりでした。「笑顔の輪 広げる言葉 ありがとう」「わすれるな 一人一人が 生きるいみ」など、入選した40作品を校内に掲示しました。通りかかった児童たちは標語を見ては立ち止まり、「ありがとうって、いい言葉だね。たくさん言いたいな」「一人一人の立場を考えて行動したいな」と言いながら、優しい心を膨らませていました。
 本校は「お花の学校」として、来年で50年。これまでに多くの人が関わり、つながってきました。これらの活動は、花を気遣うことで人を気遣えるようになる尊い活動です。これからもみんなで優しい心をつなげていきたいです。

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