【豊橋市立二川小学校】 インターネットの落とし穴

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 本学級には、すでに自分の携帯電話・スマートフォンをもっている児童がいる。アンケートをとったところ、携帯電話ではなくても、タブレットやパソコンなどインターネットにつながる機器を使用する児童が、約9割いることがわかった。インターネットにつながる機器が身近になっていることで、トラブル事例の低年齢化も心配される。
 そこで、資料「インターネットのおとしあな」を活用して、情報モラル教育の実践を行った。本資料は、インターネットで動画を見ていた主人公のもとに、『無料プレゼントが当たるチャンス!ここに名前・住所・メールアドレスを入力してください』という画面が出てきて、どうすべきか迷った結果、「少しでもおかしいと思ったらやめることが大事」という父の言葉を思い出し、画面を閉じるという内容となっている。「これをしたらどうなるか」と考える力や、少しでもおかしいと思ったらやめる勇気が必要であるということを考えさせることができる資料である。
 初めに、主人公が迷った場面で資料を区切り、「自分ならどうするか」を考えた。「プレゼントが欲しい」「無料だから大丈夫」という意見も少なからず挙がったものの、多くの児童が、「自分なら無視する」「大人の人に相談する」という意見であった。
 その後の授業展開では、「ちゃんと大人の人に相談していた世界」と「親に黙って登録してしまった世界」の二つを比較して考え、最後には自分が後悔したり、いろいろな人に迷惑をかけてしまったりすることになるという結論になった。
 ふり返りでは、「もしも同じことが起きたら、勝手なことはせず、大人の人に相談する」「お家の人とルールを決めて使うようにしたい」など、これからの生活で気をつけたいことを書く児童が多かった。また、「インターネットの世界でこんな怖いことが起こっているなんて知らなかった」「ふだんつかっているインターネットの世界は便利だけど怖いこともある」などの意見も見られた。
 道徳科や情報教育の授業だけでなく、出前講座などを活用し、その場限りの学びで終わるのではなく、学年に応じて継続した指導をしていくことが求められている。さらに、保護者にもインターネットトラブルの事例を知ってもらうために、公開授業を行うなど、学校だけでなく保護者と連携して、情報モラルの育成を図っていきたい。