【豊田市立高嶺小学校】車いす募金の取組を通して

 「体の不自由な人に車いすを贈ろう」をスローガンに、福祉委員会が全校に募金を呼びかけた。福祉委員の一人一人が、各クラスに出向いて活動の趣旨を説明し、協力を依頼したことにより、全校児童も活動のねらいをよく理解して、積極的に協力することができた。この募金活動で福祉や思いやりについて考える機会を得たことを生かし、道徳でも、「B 親切・思いやり」「B 相互理解・寛容」の内容項目で授業を行った。
 相手を思いやり進んで手助けしようとする心を養うために必要なことの一つは、人の生活の背景に、様々な状況や条件があると知ることである。体が不自由な場合の他に、国や地域として困難な状況にある場合、生活事情により望むような活動ができない場合など、一人一人の暮らしの背景を想像するには経験値が必要である。道徳の授業では、小学生の経験値から具体的に想像しにくい状況について、適切な実話やニュースを取り入れて理解を助けるよう工夫した。
 もう一つは、自分とは異なる行動様式や考え方を理解しようとする態度を養うことである。受容し合い共に幸せになる方法を探そうとする姿勢を育てるために、道徳の授業では、相手はなぜその行動をとったのか、そのときどんな気持ちだったのか、を考えられるよう発問を工夫した。
 4年生の道徳科「心と心のあく手」は、足の不自由なおばあさんを気にかける「ぼく」の気持ちの変化を追いながら、おばあさんのがわの気持ちも考えて意見交流を行った。「人助けはよいけど、相手がしてほしいことは何かを考えることが大切」「何でもしてあげるのではなく、必要なだけ助けた方が相手はうれしいんだ」などの気付きがみられ、「例えば、車いすを自分で押せる人は、いつも押してもらったら喜ばないかもしれない」と、車いす募金を授業につなげて発言できた児童もいた。
 今後も、様々な活動と道徳科の学びをつなぐことで、子供たちの心を育てていきたい。