【岡崎市立城南小学校】インターネットで情報を正しく扱うことの大切さを学ぼう

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 岡崎市では、道徳部・特別活動部・生徒指導部が連携を図りながら各部で指導案を作成し、全小中学校で年に3回、情報モラルに関わる授業実践に取り組んでいる。今年度2学期の小学校下学年においては、特別活動の時間で「インターネット上の情報をうのみにすることや、誤った情報の発信者になってしまうことの危険性を理解し、児童が情報を正しく適切に扱っていこうとする態度を育てる」ことをねらいとする実践に取り組んだ。以下は、本校3年生の学年集会の場で行った授業の様子である。
 導入段階では、子供たちによる伝言ゲームを行った。最初に伝えた情報と最後に聞いた情報のあまりにも大きな違いに驚きの声が上がり、子供たちは、情報が正確には伝わりづらいことを実感するとともに、正しい情報と間違った情報について問題意識をもった。そこで、展開前段では「インターネットに『とうとうタイムマシンが完成しました』とありました」や「インターネットに『来週、台風が日本に上陸する』とありました」というあり得る情報やあり得ない情報について「信じるか信じないか」に分かれて移動する「情報2択クイズ」を行った。「明らかにうそだと分かる情報や変な情報はネットでよく見る」「ニュースと比べて違うかどうか見れば分かる」など、子供たちは自分の経験を口々に話しながらゲームに楽しく参加した。そして、「インターネットに『近くの動物園からライオンが逃げた』とありました」という不確かな情報について話し合いを進めると、「本当かどうかよく調べる。まず怪しいと思う」「警察や親に聞く」「ニュースの映像や事件に関係あるたくさんの人に聞いて情報を比べる」など、間違った情報にだまされないための具体的な意見が活発に出された。展開後段では、ライオンが逃げた誤情報を発信した人の行為が犯罪であり、多くの人に大きな迷惑をかけることも伝えた。
 終末段階では、正しい情報を正しく扱うことの大切さを三つのスローガン「インターネットには、まちがったじょうほうがあることをわすれません」「大人などにきいて、じょうほうが正しいかどうかをたしかめます」「たしかでないじょうほうやうわさ話を、かんたんに人につたえません」として、全員の子供たちで唱えた。授業後の感想には、「冬休みは、ネットの情報を見すぎないようにして気をつける」「変な情報を見つけたら友達にすぐ言わない。お母さんに確かめる」など、インターネット上の情報の取捨選択の在り方を自分事として見つめ直しているものが多く、情報モラルを高めるのに有効な学びの場であったと思われる。