【田原市立伊良湖岬小学校】深く考える道徳の実践

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 「考え、議論する道徳科の授業」の実践を目指し、発問と話合いを工夫した実践を、小学校5年生で行いました。本学年の児童の実態に即し、目の前の問題について多面的に見て判断し、考えの異なる他者を叱責する前に深く考えられるようになってほしいと感じていました。項目[公正、公平、社会正義]において、公正、公平な態度で正義の実現に努められるようにと考えました。「桃太郎」を教材とし、登場キャラクターやあらすじを、思い出しながら整理していきました。その中で、「どうして桃太郎は鬼を退治しようとしたのか」などについても問いました。「鬼は人を困らせた悪者」ということと、「桃太郎は鬼(悪者)を退治した正義の味方」ということを確認しました。そこで、別の資料を提示しました。鬼の子供が「ボクのおとうさんは桃太郎に殺されました」というつぶやきを見た子供たちは、「え・・・」と、言葉を失いました。そこから、桃太郎がしたことは正義かという論点で話合いをしました。中には、「どちらとも言えなくなってしまった。正義は、自分や周りの人だけでなく、たくさんの人の考えで決まるものだと思った」と考える子もいました。発問や提示するタイミングを工夫したり、話合いを取り入れたりすることで、子供の心をゆさぶり、考え方を見直す機会となりました。

【新城市立東陽小学校】情報モラル教育の取組

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 最近では、スマートフォンを利用する児童が増え、ときには親子でスマートフォンのゲームに夢中になる家庭があることを耳にします。
 そこで、本年度、本校では、地域の方、保護者、児童が共に学ぶ「夏の共育の日」の講座の一つとして、全保護者と5、6年生を対象にした「情報モラル教室」を開催しました。講師は、e-ネットキャラバン(総務省)から講師を派遣していただき、「インターネットの安心安全な使い方」をテーマに話しをしていただきました。
 講師は、児童がどきっとしたり、こわがったりするイラスト映像を交えながら、実際に子供たちが巻き込まれやすい、ゲームに関わる「課金」や「画像拡散」についても取り上げてくださり、その場にいる親子とも、「人ごとではない」「絶対に関わりたくない」という意識をもつことができました。
 また、ゲームや動画視聴などにのめりこむ「ネット依存」についても、スマートフォン上に映し出される具体的な映像を、イラストにして示してくださったり、「5万円を〇〇口座にお振込みください」などのネット詐欺、不気味な男性がスマートフォンの裏側で情報を操作している「なりすまし」などにも触れてくださったりするなど、インターネットの利便性を上回る危険性についても学ぶことができました。
 講演の最後に、日ごろからこうしたインターネットの危険を予測しながら、正しく活用する大切さや、心配なことに遭遇したとき、一人で抱え込まずに、親や先生、警察に相談することの大切さを伝えてくださいました。
 今後も、学校という場を通して、保護者と児童の意識を高める「情報モラル教室」の開催を続ける意義をずっしりと感じました。

【新城市立東郷西小学校】動物園がやってきた

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 令和2年1月30日に、「移動動物園」がやってきました。
 まず、メンフクロウとタカのフライトショー、動物クイズがあり、続いて三つのコーナーを体験しました。一つ目は、モルモットの心音を確認し、パンダマウスの命を感じ取るコーナー、二つ目は、ヤギのえさやりとモルモットやうさぎ、鳥との触れ合いコーナー、三つ目は、ひよこを手に抱いたり、ヘビやイグアナを触ったりするコーナーでした。
 動物の心臓の音を聞く体験では、学級の代表児童が聴診器で聞いたモルモットの心音を声に出して、みんなに伝えました。「ドドドドドド」と声に出すと、子供たちは笑いましたが、その後に動物園の方の話を聞くと子供たちの表情が変わりました。それは、次の児童の感想にあるような話だったからです。
・動物は一生で心臓を打つ音の数が決まっていて、小さい動物の方が速いので寿命が短いということも教わりました。かわいそうだと思ったけれど、モルモットとかはそれが普通だということです。そのことを聞いて、命の大切さが分かりました。
・いつもは生きていることなんて普通だと思っていたけれど、パンダマウスの話を聞いて生きているということは大切なことなんだと分かりました。
・ぼくが一番心に残ったのは、ひよこです。動物園の人は、優しくひよこを持っていました。ぼくも同じように優しく触りました。ぼくは、動物園の人が楽しそうでした。ぼくも同じ仕事をしたいと思いました。
 生まれて間もないひよこを手に抱く体験では、優しくするとひよこが寝ると説明があり、子どもたちは包み込むように抱きました。うとうとし始めたひよこもいれば、動き回るひよこもいて、これは抱き方ではなくひよこの個性かなと話している子もいました。
 1年生から6年生まで全員が小さな生命を手に包み、動物園の方から話を聞くことで、生命の尊さを知りました。そして、それがかけがえのないものだと学年に応じて理解し、生命あるものを大切にしようという思いを強くする機会になりました。

【豊橋市立青陵中学校】1年生道徳科授業実践「偏見のない社会に向け 〜私の性 あなたの性〜」

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 道徳科の授業で、LGBTQについて取り上げ、「個性」について考えました。個性を大切にしたいという学級目標である「パレット」に関連させて、LGBTQを題材に取り上げ、それぞれの考えを伝え合う中で、個性を尊重し、公平に接することの大切さをより感じられるように、授業を行いました。
 「有名人が、実はレズビアンだった。バイセクシャルだった」という事例を取り上げ、生徒の固定概念を崩していきました。授業後の感想では、「人は見た目で判断してはいけないと思った」「人それぞれ感じ方があるのだと思った」「学級目標で決めたように、お互いのことを理解して、みんなで協力していこうと思った」と書いた生徒がいました。学習を進めていく中でLGBTQへの理解を深めるとともに、個性の「相互理解」を深めることができました。

【岡崎市立六ツ美南部小学校】本との出会いから

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 本校では、毎週金曜日の朝に、読書の時間を設け、自由読書、読み聞かせなどを行っています。特に、子供たちが楽しみにしているのが、保護者ボランティアの方による読み聞かせです。1学期・3学期末には、ボランティアの方による全校読み聞かせが行われます。時期や子供たちの興味・関心に合わせた本が読み進められる中、BGMや電子オルガン、パーカッションなどが場を盛り上げ、子供たちは本の世界に浸ることができます。3学期には、全校読み聞かせの後に、図書委員会主催で「感謝の会」も行い、お世話になったことへの感謝の気持ちを伝える活動も大切にしています。
 本との出会いは、子供たちに読書の楽しさをもたらすだけでなく、豊かな感受性や想像力を育み、自ら考える力を養います。今後も、学校や家庭において本を親しむ機会を大切にし、多くの作品を通して自然の不思議さや美しさ、命の大切さ、相手を思いやる心などを学び、豊かな人間性を育んでいきたいと思います。

【清須市立星の宮小学校】互いに伝え合い高め合う道徳科の授業

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 本校では、授業を通して、自分の考えをもち、相手の考えを聞いて、多様な考えがあることを知ったり相手と比べたりすることで、互いに考えを伝え合い高め合うことができる児童の育成をめざしています。
 2年生では、教材「ぶらんこ」において、「どのようにすれば、みんなが仲よくなるのか」をグループで考えて、ホワイトボードにまとめました。また、登場人物の気持ちになりきるために役割演技を行いました。日常生活での経験を生かしながら、登場人物の気持ちになることで、子供たちから、様々な考えや意見を出すことができました。この学習で、様々な視点で互いの考えを伝え合い、自分の考えを広げることができました。
 今後も、人としての生き方や在り方について、多様な考えを互いに伝え合い高め合うことができる道徳科の授業実践を重ね、心豊かな子供を育てていきたいです。

【日進市立赤池小学校】SNS、無料通信アプリで誤解が生まれてる

 日進市では、日進市情報教育研究委員会が、小学1年から中学3年までの情報モラル教育の教育課程を作成しています。本校でも、その教育課程を基にして、情報モラルの授業を行っています。その中で、5年生「SNS、無料通信アプリで誤解が生まれてる」の実践を行いました。
 はじめに、児童に本時のめあて、「メールの文を打って、友達とやりとりをしよう」を知らせると、児童は、楽しそうだとわくわくしていました。そして、文書作成ソフトで文をつくって、ペアと文だけでやりとりすることを伝えました。約束は、文だけを見せて表情や会話はなしです。遊びに誘うことをスタートにして、楽しそうにやりとりをしていましたが、中に不注意な文を送ってしまったペアがあり、その画面を全員に見せて、文だけを読むとどう感じるかを話し合わせました。また、その文を送ってしまった児童に悪意があったわけではなかったことを確認し、文面だけだと相手に思いが伝わなかったり、誤解を生じたりすることを、全員で認識しました。その後、動画「傷つくようなメールが友達からきたら」「インターネットで情報を発信する時は」を視聴し、インターネットで情報を発信するときの注意点についてまとめました。
 今回の実践では、一人一人が実際にやってみることで、対面しないやりとりでは、誰もがちょっとした不注意で、相手を傷つけてしまうかもしれない危険性があるということを実感し、その上で、情報発信の注意点を学んだので、児童がより気を付けようという意識を高めることができました。

【愛西市立佐織西中学校】心の教育推進活動

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 本校では、様々な体験活動を通じて、子供たちの心の健康づくりを行っています。
 1年生では、年間を通して特別支援学校との交流活動を行っています。実際に、「ペア作り交流」や「ふれあい交流」を行う中で、声のかけ方や関わり方などについて学ぶことができました。
 2年生では、地域の保健センターと連携し、いのちの授業を行います。実際に赤ちゃんを抱かせてもらい、ぬくもりを感じることで、いのちの尊さを肌で実感していました。また、保護者の方から生徒に向けてメッセージを頂戴し、中には涙ぐみながら読んでいる生徒もおり、自分という存在の大切さを認識していました。
 3年生では、学校薬剤師、警察と連携して、「薬物乱用防止教室」を開きます。薬物がからだに及ぼす影響や薬物の恐ろしさを学びました。
 これからもいのちを大切にし、自他を大切にする優しい心を育んでいってほしいと思います。

【新城市立庭野小学校】情報モラル教育実践

 本校の5・6年生は、5年生5名、6年生4名の計9名の複式学級です。ほとんどの子がSNSを利用したり、インターネットでつながるゲームで遊んだりしています。そこで、インターネットやSNSのトラブルに関して意識を高めることをねらいとして、5・6年生の道徳科で「知らない間のできごと」を教材として授業を行いました。
 登場人物のみかは、転校生のあゆみが携帯電話を持っていないということだけで「今度の転校生、携帯持ってないんだって。友達あまりいないみたい」と他の友達にメールで送ってしまったことで、様々な憶測や偏見を生み出すという内容です。「何がいけなかったのか」「どうすればよかったのか」と、子供たちに話合いをさせたところ、「きちんと真実を確かめていない内容を、メールで送るのはおかしい」「向かい合って確かめればよいことを、メールで送ってしまったのがいけない」などの意見がでました。
 振り返りでは、「軽はずみな行動が、大きなトラブルにつながるので、気をつけなければいけない」「SNSをするときには、特に気をつけて言葉を使わなければいけない」と書かれてありました。
 子供たちは、今後、SNSを利用することが増えていくと考えられます。そのとき、被害者にも加害者にもならないように、こういったことを考える機会を定期的にもちたいと思います。
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【美浜町立野間中学校】命を大切にするために

 1年の道徳科の授業で、「命を大切にするために」を主題に、教材「ペロ!生きかえって」を使って行いました。
 生徒の実態は、命を大切なものであると漠然とは思っているが、あまり深く考えたことがないというものでした。そこで、「命は限りあるものであるけれど、ドラえもんの道具により死んでしまった愛犬を生き返らせるべきか、死を受け入れるべきか」を話し合う中で、命はやり直すことができない限りあるものであることを自覚し、今を大切に生きていこうとする気持ちを高めさたいと考えました。
 本校では、現職教育で多様な考えを引き出し、他者の考えから自分の考えをより深められるような授業実践を目指しています。そこで、「亡くなってしまった愛犬を生き返らせるべきか、亡くなったことを受け入れるべきか」を話し合う中で、周りの生徒はどちらの意見であるのか視覚的に分かるように色付きの紙コップを使用しました。生き返らせる場合はピンク色、受け入れる場合は青色の紙コップで意思表示をさせ、同じ立場や違う立場で話し合いをさせました。亡くなってしまったことを受け入れるべきだと考える意見が多く、「生命を生き返らせることは、命を大切にしていないことなのだろうか」という補助発問で切り返しをすることで、より深く考えさせることができました。
 振り返りでは、「生きていることに誇りをもち、今を精一杯がんばりたい」「同じ一日は、絶対にくることがないので、その日その日を大切にしようと思った」といった感想があり、命について深く考えることができました。
 授業後には、保護者からも「一日一日を大切に生きていくことが、命を大切にすることにつながる」という感想をいただきました。
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【碧南市立西端中学校】テーマ発問・グループディスカッションで考え・議論する道徳へ

 本校では、道徳の教科化に伴い、「テーマ発問」に焦点を当て、生徒たち自身の考えを問う取組に力を入れている。今までは、登場人物の心情や判断、行為の理由を問う「場面発問」が中心であったが、資料の主題やテーマそのものに関わり、それを掘り下げたり、追及したりする発問になるように考えている。
 本授業では、道徳科の教科書「桃太郎の鬼退治」の資料を扱い、主発問の部分で、生徒たちの発言を拾いながら発問をした。「お互いのことを理解するとはどういうことですか」という発問に対して、真剣に考える姿が見られた。生徒たちは、発言に消極的な場面が見られたが、主発問では、ワークシートに各々の考えをしっかりと書いていた。グループディスカッションになると積極的に意見交換をし、友達の多様な意見に触れ、考えを深めていた。最後の全体の場では、「自分のことばかりでなく、相手の話も聞くこと」「自分の行動や発言で相手がどう思うかを考える」などの発言が出てきた。もう一歩踏み込んだ意見にするために「切り返しの発問」で生徒の意見をさらに深めていけると、より主題となる内容や価値に迫れたと思われる。
 今後も、ねらいに迫る発問を考えたり、様々な意見に触れたりすることのできる手法を考えていきたい。
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【日進市立梨の木小学校】1年・6年の授業実践

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 1年生の道徳科の授業では、「はしのうえのおおかみ」という教材で、「親切、思いやり」について考えた。この教材は、うさぎに意地悪を続ける主人公のおおかみが、くまから親切にされることで自分を省み、今度は、くまをまねてうさぎに優しくするという内容である。はじめに、役割演技を通して、意地悪することを楽しんでいるおおかみの気持ちを考えさせた。児童からは、「いい気分」「思い通りになってうれしい」という感想が発表された。おおかみやうさぎの気持ちを考えさせる場面では、気持ちの度合いや変化が視覚的に捉えやすくなるように、顔の表情を表したカードを活用した。本授業を通して、児童は人に親切にすると、自分も相手もよい気持ちになることに気付くことができた。
 また、6年生では、「ロレンゾの手紙」という教材で、「友情、信頼」について考えた。この教材は、幼なじみのロレンゾに電報で呼び出された3人が、ロレンゾの悪いうわさを聞き、どうするべきか悩むという内容である。3人の意見の中で、誰が一番自分の意見に近いかを考えさせ、黒板に名札を貼らせることで、立場を明確にしながら話合いを行った。無実のロレンゾに相対したときの三人の気持ちを考える場面では、多くの児童が、友人を疑ってしまった3人の気持ちに同調し、葛藤する様子が見られた。本授業を通して、友達を信頼するということについて、様々な考えを学び合い、自分の考えを深めることができた。

【新城市立鳳来中学校】生徒の道徳心を育み、道徳って楽しいと言わせる授業を目指して

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 本校では、この2年間、道徳科の授業に力を入れてきました。生徒たちが、本音で語り合える道徳科の授業を目指して、様々なアイデアを出し合いながら追究を続けてきました。
 昨年から今年度の1学期にかけては、「リレー道徳」を行いました。題材は、学年で話し合い、生徒が真剣に考えられるものを選んできました。題材が決まると、学年主任が指導案を作成し、授業に必要な紙芝居や掲示物を協力して作ります。教務主任は、時間割を調整し、学年職員全員がそのクラスを参観できる態勢を整えました。事後検討で出された課題は、次の授業へ生かすこととし、最初の指導案を修正して臨みます。こうした活動を繰り返す中で、教師の授業力向上とともに、生徒の道徳力をアップさせることを目指してきました。
 2学期は、「ローテーション道徳」をしました。生徒たちは、教科担任はもちろん、教科担任外の「出張授業」も受けることができました。様々な教師の価値観に触れ、大いに刺激を受けたことが、その後のアンケートから分かりました。
 この2年間の道徳研究によって、生徒の姿勢が変わりました。「道徳でもっと議論したい、もっと話し合いたい」「道徳って楽しい、もっと意見がききたい」といった声が聞こえてくるようになり、その声に応えようとすることで、何よりも教師の意識が変わりました。

【豊橋市立中野小学校】「おもしろければいいの」授業実践

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 本学級の児童は、社会科で「情報」について学習した。身のまわりにあふれる情報は、便利ではあるが、正しい判断で使用しないといけないことを学んだ。
 今回の授業、「おもしろければいいの」は、友達への配慮を欠いた学級新聞と、友達への思いがあふれ、読む人もうれしくなるような学級新聞を比較し、考えさせることで情報を発信する側のモラルを考える授業になった。子供たちに、「どちらがよい新聞か?」と聞くと、全員が後者の新聞であった。「なぜそう思うのか?」と聞くと、「書かれた人が悲しむ情報になっている」「読んでいてもおもしろくない」「自分がおもしろいと思っても、相手を傷つける内容は書いてはいけない」など、相手を気遣う答えが返ってきた。
 情報は、発信する人、記事に書かれる人、読む人と様々な方向から考えることができる。今回の教材で、自分の発信したものは正しいのか、また自分が行動することで誰から傷つかないかなど、多面的に考えることができた。
 今後、情報は更に膨大になっていく。本時の授業で、情報を大切に正しく扱うための判断力を与えることができた。

【安城市立桜町小学校】生命の尊重「どきどき どっきんぐ」

 本校の特別支援学級で、生きていることを喜び、生命を大事にしようとする心情を育むことをねらいとして「どきどき どっきんぐ」の授業を行いました。
 まず、紙芝居を見て「どきどき」とは何か考え、意見を発表しました。走ったときや緊張したときの経験から考えるようにしました。
 児童は、「どきどき」した経験はあるけれど、どこが「どきどき」しているか分かりません。そこで、「どきどき」が聞こえる道具があるよ、と聴診器を出して、「どきどき」探しをしました。予想は、おなか、手の甲、鼻、服、どこにもない等、様々でした。児童は、聴診器を自分のおでこ、手の甲、手のひら、おなか、友達の背中など、いろいろな所に当てて試していました。「どきどき」があったところに、ドキドキマークを貼って視覚的に分かるようにしました。自分や友達、お母さんにも「どきどき」があることが意識できるようにしました。
 次に、学校のウサギに聴診器を当てることで、身近に生きているものがいることを感じられるようにしました。学校のウサギは、「どきどき」したけれど、ぬいぐるみのウサギは、「どきどき」しなかったことを例に、「どきどき」するのは、どういうことかを考えました。
 「どきどき」したものと、しなかったものの違いを二択で尋ねることにより、違いを考えました。「Aくんは、どっち?」「Bさんは?」「桜町のシンボル、サッキーくんは?」などと比べることで、自分が「生きている」ものに入っていることを理解できるようにしました。タブレットで動物の「どきどき」を聴くことで、「生きている」ものを広く考えられるようにしました。
 最後に、気持ちよく「生きる」には、どうしたらよいかを考えました。「気持ちよく=笑顔で過ごす」を確認して、よりよく生きるための行動について、自分の思いを話しました。
 今後も、児童の発達段階に沿って、自分のこととして考えられる授業実践に取り組んでいきたいと思います。

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【高浜市立港小学校】「やめられない」を考える

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 道徳科の授業を保護者が参観する「土曜学級」で、3年生の読み物教材「やめられない」を扱った授業を実践しました。この教材は、「主として自分自身に関わること」の「節度、節制」にあたりますが、情報モラル教育にも関わる内容です。3年生でも既にインターネットやゲームに夢中になり、生活のリズムを崩したり、必要なことをつい後回しにして困ったりした経験をもっている児童がいることが十分に考えられました。
 主人公の「まりさ」は、就寝時刻になってもゲームをやめることができず、夜更かしをしてしまいます。翌朝は、睡眠不足のため体調が悪く、食欲もない状態で登校しなくてはなりませんでした。その他にも、ゲームに夢中になるあまり、周りの状況が目に入らなくなったり、歩きながらゲームをして自転車とぶつかりそうになったりという場面もあります。
 児童は、それぞれの「やめられなかった」経験を話し、ゲームをやめられない「まりさ」の気持ちや行動に一定の共感を示しました。最終的には、ほどほどでやめることの大切さを発言したり、実際に家庭で決めているルールを紹介してくれたりしました。
 また、事前に児童から「夢中になったこと」というアンケートをとり、どのようなことを最長でどれくらい続けたことがあるかを調べ、本時において紹介しました。このアンケートから、ゲームを長時間続けたり、深夜遅くまでしたりした経験が既にある児童が多くいることが分かりました。この授業が、児童と保護者が日頃の生活を考える新たなきっかけになればと思います。

【岡崎市立美川中学校】クリーンプロジェクト

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 本校の学区には、乙川が流れています。乙川をきれいにする活動として、「クリーンプロジェクトin乙川」と題した清掃活動に全校生徒で取り組んでいます。
 今年の活動は、テスト後に行われたため、疲れもたまっている生徒たちでしたが、準備したごみ袋が不足するほど精いっぱい活動する生徒たちの姿がありました。また、この活動には保護者の方も参加し、その姿は地域を支える見本を示してくださいました。
 「クリーンプロジェクト」活動以外にも、本校では、自分たちが住む学区をきれいにしようと、朝、ごみを拾いながら登校する「ごみ拾いデー」活動や資源回収も行っています。生徒たちの主体的な活動により、地域の美化活動にも力を入れて取り組んでいます。

【豊橋市立向山小学校】お兄ちゃん、お姉ちゃん大好き、向山小学校大好き

 本校では、全児童を、学年をこえた30班に分けた「ふれあい班」があり、その「ふれあい班」で、年間を通して様々な活動をしています。各班は、1年〜6年の12〜13人程度で構成されています。そして、年間を通じて、「ラッキー放課」「1年生を迎える会」「6年生を送る会」「児童集会」「ふれあい遠足」「ふれあい集会」などがあります。
 子供たちは、年2回の集会をみんな楽しみにしています。前期は、全校の子供たちが体育館で一堂に会し、ゲームで対決します。
 本年度は、「ボール運び」と「ボール送り」でした。「ボール運び」は、班の2人で背中合わせになり、バレーボールを運びます。どの班も真剣です。6年生と1年生のコンビは、見ていてもほほえましく、みんな大笑いです。
 後期は、ゲームで「スタンプラリー」です。企画委員会は問題を作り、各教室で待っています。班ごとに、教室を回り、次々に問題を解いていきます。
 1年生でも、6年生でも楽しめる問題を作るのはなかなか難しいですが、企画委員会の子供たちは、知恵を出し合い見事、全校が楽しめる問題を作りました。成績のよかった班は、手作りメダルが贈られます。また、ラッキーセブン賞やブービー賞など、成績がよくなくても、運がよければ表彰されますので、表彰式でも最後までみんな真剣です。今年も、楽しく集会を終えることができました。
 「ふれあい班活動」という異学年交流を通して、互いに相手の立場を考えたり、思いやりをもって接したりする姿が見られました。班の仲間と共に活動することで、温かい人間関係が育っているように思います。これからも、全校で心を通わせる交流の場として、「ふれあい活動」を充実させていきたいと思います。

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【春日井市立篠木小学校】情報モラル教室

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 私たちの身近に、コンピュータは、いくつあるのでしょうか。所有するPCの数は、1・2台ですが、家庭には、PC以外にも、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの電化製品、車、携帯電話、ゲームなど、現代において、コンピュータは欠かせない物となっています。学校では、PCやタブレットなどのICT機器を効果的に使用して、授業が進められています。そのような時代では、あらゆる知識と情報が共有され、新たな価値を生み出すことが課題や困難を克服すると言われています。特に、子供たちにとってSNSやインターネットは身近な物となっている反面、正しい使用方法とモラルをもっていないと、トラブルに巻き込まれる危険性があります。
 そこで、本校では、全学年を対象に、「情報モラル教室」を行っています。低学年から正しい知識を学ぶことは、未来を生きる子供にとって、先端技術を社会生活に取り入れながら、快適で活力のある生活を送る基礎となるでしょう。当日は、外部講師の方から「ネット依存(スマートフォンやゲーム機を使いすぎる危険性)」「ネットいじめ(文字だけの危険性)」「個人情報(発信者の特定)」「ネット詐欺」「著作権と肖像権」などについて、話をしていただきました。子供たちは真剣な表情で聞いていました。クイズに答えた子供はとてもうれしそうでした。
 今後は、保護者に対しても講話を行い、携帯電話やインターネットを使用する際のルール作りなど、家庭に協力を求めながら進めていきたいです。

【新城市立千郷小学校】縦割り班活動で思いやりの気持ちを育てる〜わいにこ班活動〜

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 本校では、全校577名が、75班の縦割り班(わいにこ班)に分かれて活動を行っています。常時活動としては、週3日ある掃除活動を「わいにこ班」で行います。年間を通して、「1年生を迎える会」に始まり、「夏の集会」「ふるさとめぐり遠足」「わいにこ班あそび」「春をよぶ集会」「6年生を送る会」など多くの活動があります。リーダーである6年生は、どんな班にしていきたいのかという思いをもって取り組みます。
 その中でも、9月に行う「ふるさとめぐり遠足」は、学区を班ごとに歩いてめぐる遠足です。各学年で役割が決まっており、お互い励まし、助け合いながら歩きます。
 6年生の班長は、2〜5年生を連れて地図を確認し、時間を見て、安全を確認しながら歩きます。他学年の子もそれぞれ班長に協力します。困ったことも班で協力しながら歩いてゴールすることで、常時活動とは違い、一層仲間との絆が深まります。
 「わいにこ班活動」を通して、上学年は、リーダーとしての自覚や責任の気持ちが一層高まります。下学年は、上学年の姿を見て、感謝する気持ちや尊敬する気持ちが芽生えます。
 これからも、「わいにこ班活動」を通して思いやりの気持ちを育てていきたいと思います。