私が「僕のお気に入り」という規準で次の作品を表彰いたしました。「鯉のぼりひらひら空を泳いだり　だらだら休憩していたり」「がむしゃらに夢中で走るトラックの　片隅で鳴くキリギリスかな」「バスガイド一生懸命がんばってる　誰か相手をしてあげないか」「円高で百万ドルの夜景でも　今はたったの八千万なり」「日が変わるそんな時まで起きていよう　そう誓ったのに五分後熟睡」「先生が指揮をしているその動き　面白くてつい笑ってしまう」「セイゴ釣り家で塩焼き想像し　急いで帰り浮かれてる僕」「新しい校舎とクラス光ってる　中学校の日々が始まる」「台風で僕らはみんなひきこもり」「満月の光をあびて吠えるオレ」「閉幕は拍手の雨で大道芸」「一瞬を噛みしめて行く旅行かな」「自転車に立って涼しむ下り坂」「いろあせた半袖の色夏の印」「春祭りせーらせーらと声からす」「また明日一緒に見ようこの景色」「『離れたね』さびしいように笑う友」「飯盒に米がガリッと焦げ付いた」「大好きな人と踊れて鼻血でそう」「とっと記を笑顔で見てるお母さん」下半期が楽しみです。

　前任校の加木屋中学校で生徒たちの短歌，俳句，川柳に出会いいろいろと学ぶことが多く，常滑中学校でも「とっと記」を始めました。
　ここまでの生徒の作品を紹介します。
「新学期わくわくしてる新クラス」
「『離れたね』さびしいように笑う友」
「３年間同じ担任苦笑い」
「入学式緊張している１年生今日から僕は最上級生」
「すがすがしい春の陽気につつまれたひなたぼっこが大好きです」
「新しい校舎とクラス光ってる中学校の日々が始まる」
「学年が上がったと思う春祭り」
「春祭りせーらせーらと声からす」
「フラフラと坂を昇る１年生私も前はああだったのかな」
「また明日一緒に見ようこの景色」
「クーラーを今年は止めて内輪もめ」
「父の日にいつもありがとう言ってみる？」

……これからどんな作品が生まれるのか楽しみです。