最新更新日:2024/04/23
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こんな話をしました

人権週間
 12月4日から10日まで、人権週間です。ところで「人権」ってなんですか。「人権」とは「誰もがみんな、生まれたときからもっている、自分らしく幸せに生きる権利」のことを言います。
 この権利は世界中のどの人もっています。ですからここにいる鬼崎中学校のみなさんも全員もっています。わたしも担任の先生も、家の方もみんなもっています。みなさんは今、幸せですか。人権とは「自分らしく幸せに生きる権利」なんだけど、でもそれを妨害するやつがいます。今この世界には、戦争があったり、自由に言いたいことが言えなかったり、差別されたりすることがたっくさんあります。日本にもあります。今もまだ残っています。
 この日本も、戦争をしていました。つい六十数年前のことです。鬼崎中学校の前にわたしは河和中学校に勤めていました。河和中学校はもともと河和海軍航空隊という日本軍の基地でした。特に終戦間近には特別攻撃隊が編成され、8月5日にはゼロ式水上観測機35機とともに48名が九州福岡の基地に移動し出撃の命令を待っていました。出撃の前日に待機命令が出て、出撃の日に終戦を迎えたそうです。河和からもう少し南へ行った所の「大井」には、人間魚雷「回天」の格納施設や「新師崎」にはベニヤ板製のボートに250キログラムの爆弾を積んで敵の船に体当たりする特効兵器「震洋」という小型ボートの格納施設がありました。どれも出撃したら必ず死ぬ兵器です。
 河和中学校のプールの角に河和海軍航空隊の兵舎門柱の跡が残っています。そのまわりで5人の方が亡くなっています。硫黄島から飛んできたアメリカ戦闘機ムスタングP51から機銃掃射されたんです。
 もう一つ、わたしの祖父は戦争で南の島へ行き、そこで亡くなっています。わたしの父が小学校1年生の時のことだそうです。終戦の1週間前に知らせが届いたそうです。ですからわたしはおじいちゃんの顔を近くの神社に飾ってある遺影でしか知りません。
 死ぬことが分かっていて命令を出す。そして守りたいもののために死ぬことが分かっていて命令に従う。そこには人権はありません。でもね、そういった歴史があって、ご先祖様たちががんばってくださったおかげで、今わたしたちは幸せに暮らすことができています。
 この「人権」の言っている「幸せ」は、「みんなが幸せ」でないといけないんです。「自分さえ幸せならいい」ではだめなんです。隣に座っている子、同じ教室にいる子、同じ学校にいる子、すべての人が幸せにならないといけないんです。どですか、嫌なことを言っているやつ、嫌がらせをしているやつはいませんか。悪口を言ったり、しかとしたり、やってはいけないことをしてまわりに迷惑をかけているやつはいませんか。一生懸命やろうとしているやつの邪魔をしているやつはいませんか。もしいるとしたらそれは「人権」を無視しています。他の人がもっている「幸せになる権利」を無視しているとんでもない行動です。「人権」って、自分を大切にして、まわりの人も大切にすることなんです。だから、本当は毎日が人権週間なんです。でもせっかく「人権」について考えるチャンスをもらいました。だからみなさんも、今日「人権」について考えてください。
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