卒業生に好きな作家が書いた一節を紹介し、「わたし創り」について次のように話をしました。
「わたし」を創るのは「わたし自身」です。卒業生のみなさんは、小学校生活でまさに「わたし創り」をしてきたといえます。そして、これからが「わたし創り」の本番です。自分はどんな「わたし」になりたいか、今はまだ、わからない人がほとんどでしょう。これからたくさんのことを経験し、少しずつ見えてくるものです。そして、これから経験することには、楽しいこと、うれしいことばかりではなく、きっとつらいことやくやしいこともあると思います。しかし、そんな一つ一つの経験が、「わたし」を創っていくのです。どうしても苦しくてつらいときには、友達や家族、先生、周りにいる人に助けてもらい、一つ一つ乗り越えて新しい「わたし」を創っていきましょう。
「失敗は成功のもと」ということわざをよく聞きます。私は、「失敗は成功の始まり」だと考えます。何でも最初からうまくできる人はいません。時にはつらい思いをしたり、がまんしたりして、人は強くなり、成功に近づくのです。失敗をしたら、うまくいかなかった理由を考え、改めればよいのです。これが成功の始まりであり、成長です。失敗は成功するための勉強だと考えましょう。一学期の始業式に倒れてもすぐに起き上がってくる「おきあがりこぼし」の話をしました。卒業生のみなさんも、ぜひ自分の可能性を信じて、あきらめず、いろいろなことに挑戦し続けていってもらいたいと思います。人と比べて焦る必要はありません。自分なりの「わたし創り」をしていけばよいのです。「わたし創り」は命ある限り一生続くものです。これから皆さんがどんな「わたし創り」をしていくのか、とても楽しみです。
皆さんがこれからも、輝き続けることを祈っています。そして、これからも木曽川東小学校は、皆さんの良き心のふるさととして、あり続けたいと思います。皆さんと「この木曽川東小学校」で出会えたことに感謝します。