みなさん、「人権週間」は知っていますか。12月4日から10日までの1週間は、世界的に人権週間といって、人権について考える期間と決められています。これは、68年前に国際連合で「世界人権宣言」が採択されたことから決められました。
「人権」とは何でしょうか。「人権」とは、人のもっている権利のことです。人は、生まれながらにしてだれもが、自由であり平等です。顔かたちや考え方などで差別することは絶対にしてはいけないということです。そして、誰もが人として、安心して安全に暮らすことができる権利です。
さて、毎日の生活の中で安心して暮らすためには、まずは自分の身の回りにいる人たちと安心して暮らすことです。周りの友だちを見ても、みんなが同じことを考えているわけではありません。生まれ育った生活環境が違います。好みも価値観も違います。そんな友達と安心して暮らすためには、本当の友達をつくることが大切です。
本当の友達をつくるということは、自分自身が相手にとって本当の友達となることが大切だと思います。でも、本当の友達になることは、大変難しいことだと考えます。
仏教の基礎をつくられたお釈迦様は、お経の中で本当の友達はどういった人間なのかについて書いています。それによると、友達という人間関係は、三つの要素によって成り立っているそうです。
その一つは、友達に間違いがあったら、見て見ぬふりせずに、きちんと忠告し合うこと。二つ目は、友達によいことがあったら、うらやましがったりねたんだりせず、心から一緒に喜び合うこと。三つめは、友達が苦しい目に合っているときは、見捨てたりせず、一緒に苦しみ助け合うこと。この三つの要素があって、はじめて本当の友達と言えるといっているのです。2千年以上も前の本ですが、今の友達との関係にも十分に当てはまることだと思います。
こういった友達ができれば、毎日の生活も安心ですし、本当に幸せなことだと思います。こういった友達をつくるためには、自分の友達にそうなってほしいと願うだけでなく、自分自身がそういった友達になるように努力することが大切です。「よき友を得んと思わば、まずよき友となれ」
学級でも、このようにお互いを思いやる本当の友達となる関係が増えれば、お互いの人権を認め合える、いじめがなく、みんなが安心して学習をすることができると思います。みんなで心がけ、より笑顔が輝く浅井北小学校にしていきましょう。