最新更新日:2024/05/18
「浅南子、かしこく、やさしく、たくましく」子ども一人一人のよさを引き出し、保護者・地域の皆様から「信頼される学校」を目指します。

3月26日 卒業式校長式辞

画像1 画像1
画像2 画像2
 3月19日に行われた、校長の式辞です。
(前略)
 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。この6年間、思い起こせば、時には、苦しくて、負けそうになったこともあったかもしれません。特にこの一年間は、最高学年としての重い責任が加わりました。しかし、委員会活動、児童会のオアシス活動、毎日の通学班指導、運動会、そして、学習発表会などで一人一人が力を十分に発揮しました。元気の良い挨拶、力強く心に響く歌声など、下級生にすばらしい後ろ姿を見せてくれました。
さて、今、社会は目まぐるしく変わり、先の見通しや予測がなかなかつかない時代になっています。AIをはじめ、科学技術が発達するこれからの社会は、10年後、20年後に想像を絶するような進歩を遂げるかもしれません。だからこそ、ますます人と人との関わりが大切になってきます。小学校6年間で関わった仲間や先生方の温かさを忘れず、感謝の気持ちを大切にしてください。
 そのような新たな時代を生き抜いていかねばならない皆さんには、自分でしっかりと考え判断する力、新しい価値を見つけ出す好奇心、周りの人と認め合い協力する力、そして、困難にも負けないたくましさや人としての本当の強さをもって、何事にも立ち向かっていって欲しいと願っています。
 皆さんの小学校生活を思い起こしてみますと、大きなランドセルを背負い、浅井南小学校の校門をくぐった1年生。2年生の3月、コロナ感染症防止のため、突然の臨時休校があり、3か月続きました。3年生6月から再開しましたが、その後の感染症対策をしながらの日々、様々な行動が制限され、感染症対策を継続しながらの3年間でした。苦しさの中に工夫することで、喜びを見つけた皆さんは貴重な経験をしたと思います。
 4年生の3学期に行った、二分の一成人式、一人一人の決意が作品にも言葉にも歌にも込められ、感動しました。この時にもお話しましたが、これからもつらいことがあった時にぜひこの日の決意を思い出し、もう一度挑戦して欲しいと願っています。
 5年生のキャンプ、旭高原が天候不順により大規模な停電が起こり、9月まで延期することになりました。つらい気持ちを乗り越えた分、キャンプ1日目、私たちの貸し切りで行った体育館でのキャンドルサービスとレクリエーション、最高に盛り上がりました。仲間と築き上げた、あの夜のことは生涯、忘れられない思い出となることでしょう。
 6年生の2学期、10月14日の運動会、「楽しもう みんなが主役 運動会」。一つ一つの動きや元気いっぱいの声は、見ている私たちが笑顔になれました。「よっちょれ」のあの独特で楽しそうな動きは、皆さんの個性が光り、今でも心に残っています。また、徒競走でころんで立てなくなった低学年の子へ、いち早く6年生の子たちが手をさしのべるような心温かな場面もあり、今でも目に浮かんできます。
 10月30・31日には修学旅行に行きました。「温故知新 修学旅行は無限大」。京都や奈良の名所について事前に端末を使って十分調べ、一人ひとり目的意識をもった旅行となりました。イヤホンを使い、ガイドさんのお話を真剣に聞き、熱心にメモをとっていました。私がとりわけ心に残っているのが、2日目の座禅体験です。退蔵院の方からお話をうかがい、15分間ですが、心を無の状態にした本物の座禅をこの仲間と体験できました。あの緊張感とやり遂げたあとの達成感は、大きな自信となり、仲間との思い出として心に刻まれたことでしょう。
 そんな皆さんに、さらに、人として本当の強さをもって、何事にも立ち向かっていってほしいという願いをこめて、応援のメッセージを贈ります。
 今年の1月1日、午後能登半島で大きな地震がありました。その後の避難生活、子どもたちの中にも避難所での暮らし、停電や断水、家屋の倒壊などを体験し、つらい思いを乗り越えている子たちもいます。中には身近なご家族との悲しくつらい別れを経験した子もいます。
 3月1日、石川県の高校で卒業式が行われました。ある高校で、校長先生が次のように話しました。「過去は変えられないが、未来は変えられる。皆さんは全国各地の給水車から水をいただいた時、蛇口から水が出た時の喜びを知っている。皆さんが築く未来は必ずや優しく、力強いものになる。」
 3月9日、今度は中学校でも卒業式が行われました。ある中学校では、体育館で避難されていた方々が団結しました。同じ体育館で卒業する卒業生に向けて、色紙で花やコサージュを作ったり、お祝いや励ましの寄せ書きを書いたりしたのです。たいへん心温まるエピソードです。「つらい思いもした子どもに、少しでも門出を飾り、感謝したかった」とご自身もつらい生活をしながらも、涙ながらに子どもたちを想う気持ち、人は一人では生きていけないということを改めて感じました。
 皆さんの未来への道のりはまだ始まったばかりです。その道のりは、まだまだ遠く決して平たんな道ではありません。それでも、高く、大きな夢をもって、今できることを一生懸命取り組み、自分の道を切り開いていってください。夢や希望は、未来に向かって前向きに生きようとする心の強い支えです。開校151年を迎えた、令和5年度、この伝統あるこの浅井南小学校の卒業生であることに、自信と誇りをもち、未来に向かって力強い一歩を大きく踏み出してください。浅井南小学校の我々は、いつまでも令和5年度卒業生の皆さんの応援団です。
(後略)

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
一宮市立浅井南小学校
〒491-0112
愛知県一宮市浅井町東浅井字地蔵386番地
TEL:0586-28-8714
FAX:0586-51-2616