本日は、稲付中学校の開校記念日でした。
そこで、道徳の時間には、道徳教育の内容項目 【 学級や学校の一員としての自覚をもち、教師や学校の人々に敬愛の念を深め、協力してよりより校風を樹立する 】 と関連させた授業を行いました。
文部科学省発行の副読本 『 私たちの道徳 』 や、稲中生のために用意した 『 開校記念日に寄せて 』 という文章を用いて、「 後輩に伝えたいこと 」 や 「 稲付中をより良くするために何をするべきか 」 などを考えました。
※ 『 開校記念日に寄せて 』 の内容は、下の 【 おりたたみ記事 】 をクリックすればご覧になれます。
校長 武田幸雄
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今日、5月1日は稲付中の開校記念日です。 そこで、今日は、その開校記念日についてお話しさせてもらいます。
稲付中学校が開校したのは、1947年(昭和22)なので、今年は創立68年目を迎えたことになります。 5月1日に開校式が行われたため、開校記念日もこの日になったようです。
なお、この年に入学した1年生は8クラスでしたが、以来68年の間に、1万6000名を超える卒業生が巣立っています。
1947年といえば、太平洋戦争が終わって2年後です。 まだ東京のあちこちに、空襲の焼け跡など戦争の傷跡がたくさん残っていたことでしょう。
施設 ・ 設備や教材教具も満足にそろわない学習環境の中、きっと当時の先生方や生徒は、日本の明るい未来を信じて、授業をはじめとする諸活動に取り組んだに違いありません。
この年には、わが国の最高法規である日本国憲法が施行されました。 この憲法は 「 等しく教育を受ける権利 」 を定めています。 また、教育基本法や学校教育法など、現在の教育の根本的なことを定めた法律も、この年に施行されました。
稲付中の歴史は、まさに新しい日本の歩み、そして、戦後教育の歩みと共にあるわけです。
その稲付中と、同じ歴史を歩んでいる著名人をあげてみましょう。
1947年生まれと言えば、同い年という皆さんのおじいさん・おばあさんも、いらっしゃるかもしれません。
お笑いタレントで映画監督なども務めるビートたけしさん。 同じくお笑いタレントの高田純次さん。 元総理大臣の鳩山由紀夫さん。 俳優で歌手の西田敏行さん。 元プロ野球・楽天監督の星野仙一さん。
海外で皆さんも知っていそうな方をあげると、映画 『 ターミネーター 』 の主演俳優で、カリフォルニア州知事も務めたアーノルド・シュワルツェネッガーさんがいます。
皆さんは、今名前の挙がった人たちと同じ年齢になったとき、つまり68歳の自分を想像することができますか? 3年生でさえ、50年以上先のことです。 たぶん、ほとんどの人が、そんな先のことは考えられないことと思います。
それほど長い歴史を、この稲付中学校は歩んできたのです。
「 来し方・行く末 ( こしかた・ゆくすえ )」 という言葉があります。 「 来し方 」 とは、過ぎてきた方向や時間のことです。 「 行く末 」 とは、これから向かう方向や時間のことです。
今日、5月1日の開校記念日を機に、68年間という稲付中の 「 来し方 」 に思いを馳せ、1万6000人を超える先輩たちの功績に敬意を払ってください。
多くの先輩たちが築かれてきた歴史や伝統があるからこそ、今日の稲付中は地域の皆さんから信頼され、愛され、温かいご支援をいただけているのです。
同時に、私たちが切り開いていく 「 行く末 」 に対し、覚悟を新たにしましょう。 これからの稲付中の新たな歴史は、皆さんが築いていかなければなりません。
昨日より今日、今日より明日の稲付中がさらに輝いているために、そして、この稲付中を 『 東京で一番の学校 』 にするために、みんなで力を合わせて前へ進みましょう。