明日から、冬季休業日(冬休み)となります。
しかし、2学期制の北区公立学校では、本日は終業式ではありません。 そのため稲付中では、通常の6時間授業でした。 ただし、今年最後の登校日でもあるため、1年を締めくくる意味で全校集会を開きました。
集会の中では、冬休みに向けて進路学習指導主任の小林先生から学習面の話が、生活指導主任の田村先生から生活面の話がありました。 また、下記の表彰も行いました(敬称略)。
【 比べて読もう新聞コンクール 】 奨励賞 = 山下響貴(2年・写真)
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2015年も、残すところ1週間たらずとなりました。
今年は、戦後70年の節目の年でもあったので、戦争関連の報道番組やTVドラマも多く見られました。 また、安全保障関連法案が成立したこともあり、改めて戦争と平和について考えた人もいることでしょう。
一方で海外に目を向けると、年の初めにはシリアの内戦地帯でIS、いわゆる「イスラム国」によって日本人ジャーナリストが殺害されました。 さらに先月は、フランスのパリで同時多発テロが発生しました。
その際、オランド大統領は「フランスは戦争状態にある」と明言しました。 2001年のアメリカ同時多発テロ以降、「War on terrorism」(対テロ戦争)という言葉も使われています。
そこからもわかるように、理由がテロの根絶であれ、宗教上の対立であれ、民族間の紛争であれ、世界では今なお多くの武器を持った殺し合い、つまり、さまざまな形の戦争が絶えないのです。
そして、70年前の日本もそうであったように、戦争によって傷つくのは、必ずしも兵士とは限りません。 むしろ無力で何の罪もない多くの子供たちが、何の抵抗もできないままに命を落としています。
今日も世界には、サンタクロースに願うプレゼントが、「戦争の終り」であるという子供がいます。 戦火におびえながら、教会の鐘の代わりに聞こえてくる砲弾の音に、耳をふさいでいる子供もいます。
私たちは、そのことを忘れてはいけません。
さて、私は例年冬休み前の全校集会で、クリスマスと関連する曲を聴いてもらっています。 今年、皆さんに聞いてもらいたい曲は、元ビートルズのジョン・レノンが歌う『Happy Xmas』という曲です。
では、一度聴いてみましょう。
♪(歌詞カードを配布し、体育館で実際に聴いてもらいました)♪
歌詞カードを見てわかったかと思いますが、この曲でジョン・レノンが伝えようとしたメッセージは、いたって明快です。
「 War is over, if you want it 」
(戦争は、終わります。 もし、あなたがそれを望むなら)
「 War is over now …」
(戦争は、終わります。 今すぐにでも…)
大変わかりやすいメッセージだと思いませんか? どんな理由をつけたとしても、戦争は人間が起こすのです。 したがって、人間がその気になれば、戦争を終わらせることもまたできるのです。
ふと、そこまで考えたとき、私はそれと同じことが、「いじめ」にも言えるのではないかと気がつきました。 「いじめ」が人間の仕業なら、それを終わらせることができるのもまた、人間しかいないのだと。
「 IZIME is over, if you want it 」
(いじめはなくせます。 もし、あなたがそう望むなら)
「 IZIME is over now …」
(いじめはなくせます。 今すぐにでも…)
きたる2016年は、誰かにいじめられて悲しい思いをする人も、誰かをいじめるような悲しい心の持ち主も、そのどちらもいない稲付中にしましょう。
簡単なことです。 皆さんが「いじめ」の根絶を強く、強く、強く願えば、それは必ず実現できるのですから。
どうか、よい年を迎えてください。