写真は、「 創立70周年記念式典 」でのPTA会長挨拶の様子です。
遅くなりましたが、「 創立70周年記念式典 」の様子をまとめました。HP右側、「 配布文書一覧 」内の「 配布プリント 」に掲載いたしました。ご覧になってください。
当日の「 校長式辞 」については、「 校長式辞・ここをクリック 」でご覧いただけます。
校長:高田勝喜
校長式辞 ・ ここをクリック
本日ここに、北区立稲付中学校創立70周年記念式典を挙行いたしましたところ、北区長 花川 與惣太様をはじめ、多数のご来賓の皆さまにご臨席を賜りました。
ここに、厳粛かつ盛大な記念式典が挙行できますことは、在籍している私たちにとりまして、この上ない喜びであり、たいへん光栄なことでございます。在校生・教職員を代表いたしまして、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。ありがとうございます。
さて、本校は、昭和22年5月、区内の稲田小学校の9教室を借用して開校いたしました。
開校当時は、戦後のまだ混乱していた、衣食住すらこと欠く、物資も乏しい時代でした。
創立当初の様子をうかがうことのできる記録が残っておりますので一部紹介したいと思います。
『雨の日は教室で傘をさし、机は一つもなく、冷たい床の上に座って、みかん箱が机、窓にはガラスが一枚もなく、雨は斜めに吹き込む、何一つない名ばかりの中学校でした。しかし、先生も生徒も真剣さはものすごく何も不平不満を言うものはなく、時の過ぎるのも忘れて、ひたすら勉学に励んで、苦難を乗り越えてゆくありさまは見事でした。』
初代校長河田先生の言葉です。
現在のような、設備の整った校舎はなくとも、学校で、教室で、校庭で、勉強ができること、運動ができることへの喜びや期待にあふれ、活気のある学校であったことが想像されます。
そして、七十年近く歌い継がれてきた校歌の歌詞には、「あふるる血潮」「努力の子」「あかるくつとめて」「ひらくは光よ」「輝くのぞみよ」と、本校の建学の精神・心が一つ一つの言葉に込められています。
さて、生徒の皆さん、現在の稲付中学校は、多少狭い校庭や体育館、限られた施設・環境の中にあります。しかし、そうした中であっても学習はもちろん、生徒会活動や部活動、各行事など、君たち生徒と先生方が、共に知恵を出し合い、創意工夫し、柔軟な発想をもって、さまざまな取り組みに成果を上げています。
今年実施した入学式や運動会・そして今日の記念式典と、ここで何ができるか、どうすればできるか、何が必要か、まさに稲付中学校の伝統を受け継ぎ、希望・輝くのぞみを、光をひらくべく、明るく努力し、新しいものを作り上げていく、今の君たちの姿は、私の誇りであり、頼もしく感じています。
創立七十周年を迎え、改めて、歴史と伝統ある稲付中学校を母校として愛し、この地域で見守られ育ったこと、稲付中学校で過ごせることに思いを巡らせてください。そして、これまで、先輩たちが築き上げてきた良き校風を、さらに発展させ、次の世代に引き継ぐことをお願いしておきます。
本校での学びを基に、どんな困難にも立ち向かい、柔軟な発想を持って、変化に対応し、たくましく生き抜ける人に成長することを願っています。
時は移り、人は変わっても本校のすばらしい校風は、地域をはじめとするたくさんの方々の熱意に支えられ、今後も更に前進していくものと確信しています。
結びにあたり、70年間の歳月を振り返り、創立当時の厳しい社会情勢のなかで、新しいものを作り上げてこられた関係各位の情熱、行動力に思いを馳せるとき、稲付中学校をこれまで立派に育てていただきました、区当局・歴代校長・教職員・保護者や地域の皆さまに、改めて感謝申し上げます。
今後も本校の誇れる校風と伝統を受け継ぎ、グローバルな視点で平和を愛し、将来の日本や国際社会に貢献できる人材を育成する学校として、より一層充実・発展させることをお約束し、私の式辞といたします。
平成29年11月18日
東京都北区立稲付中学校長 高田 勝喜