愛される学校づくり研究会

★新任の先生のためのコラムです。3人のベテラン教師が、同じテーマについて語ります。
こんなことを聞いてもいいのかしら。聞いてみたいけれど、職員室では聞きにくい。面と向かっては、どうも恥ずかしい。・・・こうした新任の先生方の気持ちを察したテーマが並びます。

【第3回】これだけは押さえておきたい学校生活のルール(小学校低学年向け・生活編)

和田裕枝先生からの助言

「困ったときには、必ず先生にお話ししましょう」というルールを徹底
○トイレに行きたくて困る
お腹が痛くても我慢して失敗することがあります。保護者からのクレームも多いです。具体的にトイレはいつ行ってもいいんだということを伝えておきます。
○友達からいやなことをされて困る
いじめにつながり、家へ帰ってから話すと事実よりも大げさになることが多くこじれやすい。
最初はこの種の対応にいやというほど悩まされますが、先生に話しただけでほっとする場合がほとんどなので聞いてあげます。
○ケガをして痛いので困る
転んだらすぐに泣く子は把握できますが、痛くても我慢していて、家に帰ってから体調不良を保護者に言う子どもがいます。こまめに保護者には状況を知らせておくと「担任の先生はよく見ていてくれる」と安心してくれます。

●和田 裕枝(わだ・ひろえ)先生/愛知県豊田加茂教育事務所指導主事。愛知教育大学の志水廣教授に800人見た中で一番授業がうまい人!と言わせた高い授業力の持ち主。特に、子ども把握力に優れ、授業では、その子のよさを活かす様々な授業技術を駆使する。和田さんの授業力を盗みたいという全国の教師は多数。

 

酒井直樹先生からの助言

「聞く姿勢づくり」これに尽きる聞き方の約束を決める。
例えば、
・手はひざの上に置いて聞く。
・話をしている方を向いて聞く。
・反応しながら聞く。
とにかく徹底させることが大切。
時間がかかってもねばり強く指導する。
適当なところで妥協すると、その後の学校生活に影響が出る。
もちろん、しっかりできたときは大いに褒め、自信を持たせることがポイント。

●酒井 直樹(さかい・なおき)先生/昭和55年、大学を卒業後、中学校に21年、小学校に7年勤務。専門は数学。座右の銘は「情熱なきところに教育なし」だが、情熱が空回りすること多し。しかし、へこたれずにがんばることが私のモットー。現在、月刊誌「楽しい算数の授業(明治図書)の授業力UP!今月の授業と発問」の執筆と編集を担当。自主研修会を定期的に開催して若手教員の育成に全力を尽くしている。

 

大羽沢子先生からの助言

  1. 「ありがとう」と「ごめんなさい」を言う。
  2. お話は、最後まで聞く。
  3. 時間を守る。
低学年の子どもたちには、いろいろと細かなこともしっかりと教えないといけません。
しかし、教師が話すことは、必ずしも伝わっていません。
低学年の子どもたちには、短い指示、モデルをしめす、させてみる、できたらほめるという手順の繰り返しです。頭で分かることよりもやってみて身につくことを大事にするのがポイントです。そのために、きまりは、具体的な行動で書いておくほうが分かりやすいのです。

●大羽 沢子(おおば・さわこ)先生/昭和60年、教員生活スタート。小学校教諭24年、通常学級を担任していた時に発達障害が疑われる子どもと出会ったのをきっかけに、教育相談の道に。平成15年度より兵庫教育大学大学院学校教育研究科教育臨床心理コースで2年間学ぶ。現場に戻ってからは通常学級を2年担任し、本年度より特別支援学級の担任・特別支援教育コーディネーターを務める。臨床心理士・特別支援教育士。

(2008年4月14日)

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新任の先生のためのコラムです。
元気になれるコラムです。
3人のベテラン教師が、同じテーマについて語ります。

こんなことを聞いてもいいのかしら。
聞いてみたいけれど、職員室では聞きにくい。
面と向かっては、どうも恥ずかしい。
こうした新任の先生方の気持ちを察して、「そうそう、こういうことが聞きたかったのです!」というテーマが並びます。

3人の意見が一致するときも、反対になるときもありますが、正解は一つだけではないということ。
ベテラン教師の語りをもとに、あなた自身が考えることが大切なのです。