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新潟市立亀田東小学校 平成22年度 大空児童会

大空祭2010(12/3実施)

番外編「大空祭成功の裏側 〜縦割り活動の意義・目指す姿〜」

当日,40グループそれぞれにドラマがあった他にも,一人一人感じることがたくさんあります。

前半・後半でブースを運営する立場とお客さんの立場になることによって,見えてくるもの,感じることはそれぞれ違います。

さらに,ブースを企画運営する中心になる高学年,特に6年生の想いも盛り込まれ,よりよいブースとなっていきます。

そんな子供たちそれぞれの想いが伝わってくる一コマを紹介します。

(文責;情報部 東っ子にこにこファミリー隊担当 鷲尾)

事前の準備の中で…
ポスターを協力して作る6年生
給食時の校内TV放送で使用したり,玄関前に掲示されたりするブース紹介のポスター。たかがポスター。されどポスター。なるべくゴミを出さないという意識が浸透しているため,これが唯一視覚に訴える手段となります。構成や色遣い等,非常に力のこもった,アイディア溢れるものとなっています。
班のメンバーとポスターの色塗り
ポスターの大体のイメージが決まり,大まかな下書きをすませた6年生。東っ子活動で班のメンバーが集まった際にそれを提示,色塗りを行うよう指示を出します。メンバーが協力して1枚のポスターを完成するよう仕向けるわけです。
ブース紹介の練習1
完成したポスターを用いて,給食時の全校TV放送でブースのPRタイムを行います。PRするメンバーは6年生を中とした数人。原稿は6年生が作成し,各学年のPRメンバーに割り振りします。
ブース紹介の練習2
放送までのわずかな時間を利用して何度も練習を繰り返します。与えられたPRタイムは,30秒。TVCMのロングバージョンと同じです。30秒たつとベルが鳴り,強制的に終了してしまうため,自然と練習にも力が入ります。
渾身の発表
さあ,待ったなし! 本番です。生き生きと笑顔で,流れるようにPRする各班代表の子供たち。1年生も実に堂々としたものです。しかし,この晴れやかな舞台の裏側には,上記までの説明で分かるように,様々な工夫,練習の積み重ねがあるわけです。
ズラリ勢ぞろい!40枚のポスター
PR放送後はポスターをフレッツ東(情報掲示)委員会が貼り出します。全校の子供たちは,PR放送で印象に残ったブースのポスターをここで確認しながら,当日どのブースに行こうか思いを巡らせるわけです。
東っ子にきにこファミリー隊のアナウンス
さあ,大空祭に向け準備も本格化。清掃時間と5時間目の前半を使って行われる「東っ子タイム(縦割り活動)」で準備を進めます。東っ子にこにこファミリー隊(縦割り委員会)が,毎回の活動の前後にアナウンスし,その日の活動のめあてや成果を伝えます。6年生が次期リーダー5年生と意図的に組み,その後ろ姿を見せ続けます。
小物製作中
この班は,班長の指示を受け,1〜6年生でブースに使用するくじを作っていました。他にも様々な準備を手際よく進めていました。1年生には1年生なりの,5年生には5年生なりの仕事を与え,手際よく竣日を進めていました。
担当職員の的確な指導
もちろん,子供たちの力だけでは,限られた時間の中で完ぺきに活動を行うことができません。そこには,担当職員の的確な指導,アイディアが不可欠です。東っ子活動はクラスや学年を離れる縦割り活動。全職員で全学年の子供たちを育てていく姿勢の表れです。
前日準備の様子
大空祭前日は会場設営も行います。長くつなぎ合わせた段ボールを運ぶこのグループ。その長さは10M近くにも及びました。自然に注目を集めるわけですが,皆の力を合わせることができたからでしょうか。その表情は,だれもが満足感に満ちていました。

グループで準備する機会はわずか2回。そして,前日のリハーサルを迎えます。6年生はいかにその2回を有効に使うかということについて,綿密な計画を立てます。活動時に適切な指示を出して,全員が準備を行えるその下準備を入念に行って臨みます。それは6年担任にとって「段取り力」を育てるまたとない機会となるわけです。

さあ開店!〜異学年交流;仲良く,協力して〜
開店前の様子
開店前の廊下。お客さんがズラリ。今か今かとその時を待っています。廊下に出されたこの教室の机と椅子。しかし,待ち時間を快適に過ごしてもらおうと,椅子に座って待っていることができる工夫がなされていました。
下級生の仕事ぶりをあたたかく見守る6年生
さあ開店。自分たちの班が店を開いている時は,学年を問わず全員が何かしらの役割を担い,運営します。写真は受付の様子。下級生を温かく見守る6年生の姿がありました。
1年生もブース運営に参画
この班の受け付けは1年生。「いらっしゃいませ!」と出迎え,班の名前やブース名を記録用紙に手際よく書き込んでいました。
明るく,にこやかにルール説明
下学年と上学年がチームを組み,ルール説明を行っている班がほとんど。子供たち自身が縦割り活動の意義を自然と理解しているわけです。こうすることで,次年度以降の活動がよりスムーズに行えるわけですね。
ルール説明をする子供たち
最初は緊張して小さな声だったルール説明も,慣れてくるうちに自然と自信をもって行えるようになります。時にはアドリブも入れる余裕も出てきます。発表力や表現力の育成が自然となされるわけです。
手際良くルール説明
お客の回転をよくするため,当初のマニュアルもどんどん変わってきます。行列のできるラーメン店では事前に注文を取る店がありますが,その応用。廊下で行列を作って待っているお客さんに手際よくルール説明をする店員さんでした。
チンドン屋のようなPR隊
廊下ではひっきりなしに宣伝係となっている子供たちが大きな声でPR「〜年〜組で〜〜をしています。面白いのでぜひ来てください!」等と校舎中を練り歩きます。こちらの班は太鼓を使ってのPR.まるでチンドン屋さんのようでした。
歩く広告!
どら焼きを使ったブースを開いているこの班は,PR係もどら焼き。このいでたちで45分間練り歩いていました。まさに歩く広告ですね。
サンドイッチマンも登場
大人には懐かしいサンドイッチマンも登場。いったいどこからこの発想はくるのか。子供たちの豊かな創造力には毎年驚くばかりです。まさにアイディアいっぱいウイーク。
下級生と同じ目線で
ブースの中に目をやるとそこには6年生の姿が。半年以上最高学年として小さな学年とかかわってきた6年生。その接し方一つとっても優しさがにじみ出ています。
ランキングの記入
こちらは,記録係となった店員さん。自分たちのブースの高得点者をリアルタイムに表示し,お客さんの競争心に火をつけます。
スタンプ係
競技後にシールやスタンプを貼る係の店員。このように,1〜6年生まで自分たちの役割を全うし,あっという間に45分間が過ぎていくわけです。「ぼくも〜をがんばったよ!」と胸を張って自教室で担任に報告する低学年の姿もありました。
黒板のラインも再利用
前半のブースが残した黒板のランキング表。後半にブースを開く班がこれを再利用。こんなところにも「ゴミを出さない。」という意識がある子供たちに感心しました。
おもりとして使ったペットボトル内の水を再利用
活動後の後片付けも異学年が協力して行います。ボーリングのピンとしてペットボトルを使ったこの班。おもりとして使用した水を教務室前の鉢植えの植物にあげていました。担当職員と6年生のエコに対する意識の高さを感じた瞬間でした。
ペットボトルも分別
もちろん,ボトルは資源ゴミ。外装のセロファンはプラゴミ,ペットボトルは小さくしてかさを減らし,キャップはワクチンに変換するため専用の箱へ…。

子供たちが大好きな『大空祭』。その理由が子供たちの様子からお分かりいただけるのではないかと思います。こうして,上学年がしっかりお手本になってくれるおかげで,毎年,子供たちは生き生きと大空祭に向けて活動することができるのです。そして,次年度その背中を見てきた下級生がリーダーとなり,よりよい活動を展開しようと奮闘するわけです。