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新潟市立亀田東小学校 平成21年度5年生

探検!亀田の歴史こぼれ話(総合的な学習の時間)

「あれっ!? こんなところにお地蔵さんがあったんだ。」「この石碑は何のためにあるの?」etc.

子供たちの周りには,見えているようで見えていない,わかっているようでわかっていない,地域の歴史を感じさせる宝がたくさんあります。

また,亀田東小学校の誕生よりはるか以前より地域に根付き,次世代にも引き継いでいかなければならない,そんな地域の財産も存在します。

ふるさと亀田の歴史を深く掘り下げることで,郷土に対する誇り,愛情を深めていってほしいと考えます。

(平成21年度5学年担任 吉川)

亀田の歴史に関するキーワードを出し合い,情報を共有しよう 〜7月13日(月)〜

広い広い校区。転入性も多い本校。まずは,その地域ごとにある祭りや神社仏閣,言い伝え等を出し合い,情報を共有しました。

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職員によるプレゼンを見つめる子供たち。
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これからの学習のおおよそのイメージをつかみます。
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個人で亀田の歴史に関するキーワードを書き出しました。
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ワークシートにびっしりと書き込む子もいました。
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書き出した情報を小グループでローテーションしながら,紹介し合いました。

亀田今昔パネル展でイメージを膨らませる 〜7月16日(木)〜

亀田駅前地域交流センターで行われている上記のパネル展。 昭和20年代から30年代を中心とした数十枚のパネルが,同じ場所から撮影した現在の風景とくらべる形で展示されていました。

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江南区役所地域課の職員の方も駆けつけてくださり,1枚1枚の写真をていねいに解説してくださいました。現在の風景と比較される形で展示されているので,とてもわかりやすく,子供たちも食い入るように見つめていました。
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一通り説明を受け,沸き起こる疑問の数々を率直にぶつける子供たち。
個々の質問にもていねいにお答えいただきました。
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写真を見て気付いたこと,解説を聞いて感じたこと等,忘れないうちにまとめる姿が見られました。
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まとめていくうちに新たな疑問も出てきました。

「急激な変化を遂げた社会を背景に,亀田をここまで成長・発展させてきたのは私たち大人。未来の亀田はあなたたちにかかっているのですよ。」と職員の方より託された子供たち。その思いをしっかり受け止めるとともに,個々のテーマや課題がはっきりしてきました。

グループ分け&リーダー選出 〜7月17日(金)〜

自分で調べたいことを決め,お家の方からアドバイスいただいたものを持ち寄りました。調べたい事柄別にグループを編成,簡単な計画を立てました。

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誰にインタビューすると自分たちの課題が解決するか,お家の方から頂いたアドバイスを基に,情報交換し合います。
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誰にインタビューすると自分たちの課題が解決するか,お家の方から頂いたアドバイスを基に,情報交換し合います。
h090717 5年総合学習(歴史こぼれ話)
グループ別に分かれた後は,リーダーを決めたり,インタビューにいつ頃行けばよいか等について話し合いました。
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グループ別に分かれた後は,リーダーを決めたり,インタビューにいつ頃行けばよいか等について話し合いました。

「インタビュー名人になろう!」 〜7月22日(水)〜

友達のことをもっとよく知るために,様々な「技」をつかいながら,インタビューをし合いました。さて,その意図とは?

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子供たちとともにインタビューするテーマを決めました。
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インタビュー名人になる上での有効なテクニックを確認して,いざ本番!
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一つのテーマで話そうとしても,最初は3分ともたないペアがほとんど。
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それでも「話を聞いてもらえて嬉しかった。」という声もあがってきました。
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何度か繰り返すうちに一つのテーマで話が続くようになりました。ここで学んだことを夏休みのインタビュー活動に生かしていきます。

「総合新聞発表会」 〜9月3日(木)〜

夏休みに「亀田の歴史」をテーマにインタビュー活動を行い,新聞にまとめてきた子供たち。「袋津祭り」,「亀田縞」,「地名」等,実に19のテーマがありました。調べてきた事柄を共有するために,発表会を行いました。

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4〜5人の小グループを作り発表しました。集会室にたくさんのコーナーができました。
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発表に先立ち,簡単に練習タイム。持ち時間は一人3分。限られた時間にポイントを絞って伝える力が求められます。
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また,相手を意識した発表の仕方も必要です。
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新聞を上下逆さまにして読み上げる練習をしている姿もありました。
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さあ,いよいよ本番。顔を寄せ合い,食い入るように見つめる聞き手の姿が印象的でした。
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異なるテーマでグループを編成したので,どれも真新しい情報ばかり。
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鋭い質問も飛び交います。
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最後は一人一人に感想カードを書き必ず一言添えて手渡します。次はテーマをさらに絞って学習していきます。

「剣舞講習会」 〜10月7日(水)〜

夏休みに調べた19のテーマを5つに絞って学習することに。それぞれの実行委員会が中心になって伝統芸能や歴史を体感し,学年全体に伝えていきます。

第1弾は剣舞。江戸時代に伊勢神宮から持ち帰った由緒正しき舞。保存会「神楽塾」の皆様をお迎えし,基本の動作を教えていただきました。

神楽塾の皆様より手ほどきを受ける実行委員(その1)
まずは,実行委員会の子供たちが体験します。
神楽塾の皆様より手ほどきを受ける実行委員(その2)
限られた時間の中,細かい所作まで教えていただきました。
講習会会場へ入場
学年全員が集まってきました。実行委員は剣でアーチを作り迎えます。
神楽塾紹介
子供たちと対面される神楽塾の皆様。江戸時代神楽舞を持ち帰った方の末裔がおられると聞き,びっくりする子供たちでした。
神楽舞の歴史を説明
神楽舞のこれまでの歴史についてお話しいただきました。
実行委員による披露(1)
事前に手ほどきを受けた実行委員,早速その舞いを披露します。
実行委員による披露(2)
もちろん完ぺきではありません。しかし実に堂々としたものでした。
ひょっとこのユーモラスな動き
途中,神楽塾の皆様からは,ひょっとこと神楽のやりとりも披露していただきました。
おそるおそる…
ユーモラスな動きに,子供たちからは笑いが沸き起こります。
刀の説明
「♪身は三尺の…とは,刀の長さのこと」等,具体的に御説明いただきました。
「構え!!」
さいよいよ全員で舞いを習得。まずは構えから。
全員で挑戦
手と足の動きが揃わず苦労する子供たち。しかし,短時間でしたが随分形になってきました。
神楽を間近に…
講習会後,神楽を間近で見る子供たち。「なるほど,こうなっているのか。」

お金を出し合って代表者が伊勢神宮に。地域の願いをその胸にお伊勢参りを行った先達。現在まで脈々と受け継がれていることに少なからず感動した子供たち。数時間の講習会で完ぺきな舞いなど習得できるはずはありませんが,剣舞の大切さについて学ぶいい機会となりました。

「草薙神社 百八燈」 〜10月16日(金)〜

校区内の所島地区にある「草薙神社」。毎年8月8日に行われる「百八燈」と呼ばれる祭りで知られています。なぜろうそくを灯すのか。その歴史に迫った子供たちでした。

神社内にある説明書き
火の神が祭られていることで知られる草薙神社。火を扱う商人から信仰を集めていたことが分かりました。
草薙神社
神社をわざわざ開けていただいておりました。
子供たちに説明する区長
区長からおいでいただき,詳しく説明していただきました。
メモを取りながら…
現在の祭りの様子についてもお話しいただきました。必死にメモをとる子供たち。
ここにまずろうそくを立てるのか…
社殿のろうそくからまずここに火が移されると聞き,その様子を想像する子供たちでした。

火伏せの神を祭る草薙神社。その歴史とともに,百八燈のこぼれ話をたくさん学んだ子供たちでした。「見つけた宝を学習発表会で伝えたい!」そんな思いで神社を後にしました。

「袋津祭り 奉納相撲」 10月16日(金)〜

江戸時代から続く袋津祭り。子供たちも毎年7月14日を楽しみにしています。ところが,その袋津祭りでかつて「相撲」が行われていたということを知った子供たち。早速地域の大先輩に話をうかがいに行きました。

奉納相撲についてお話しいただいた地域の大先輩
当時は小学生だったのですか? 僕たちと同じですね。
メモをとる子供たち
戦後はわずか2回開催されるにとどまった奉納相撲。覚えている限りのエピソードを語っていただきました。
はっぴと燈篭をあおぐ大きなうちわ
奉納相撲の世話役だった30区(角力組)。今では燈篭を担ぐ際のはっぴとうちわにその面影を残すのみとなりました。

神社に土俵があったこと自体が子供たちにとっては逆に新鮮。大人しか見ることが許されなかった奉納相撲。子供たちは木によじ登ってまで見たそうです。そんな昔ならではのエピソードをどのように伝えようか。アイディアを出し合いながら学校に戻った子供たちでした。

「袋津祭り 木遣り」 〜10月19日(月)〜

剣舞に奉納相撲とくれば,袋津祭りの「燈篭と木遣り」を外すわけにはいきません。毎年子供たちも目にする燈篭と燈篭のぶつかり合い。将来担ぐのは自分たちと,子供用の燈篭を使って手ほどきを受けました。

伊夜日子神社にて
燈篭が実際に奉納される伊夜日子神社にて。
紙を見ながらの木遣り
本当の祭りで子供燈篭を担いでいる子はごくわずか。木遣りも最初は紙から目を離せません。
だいぶ様になってきました
燈篭が傾かないよう一気に持ち上げます。何度も練習しました。
力を合わせてかつぐぞー!
木遣りを歌いながら上下に燈篭を動かします。だんだん慣れてきました。

練習後は御厚意により燈篭を貸していただきました。剣舞に奉納相撲にこの燈篭。袋津祭りを取り入れた素敵な学習のまとめができそうです。

「亀田縞 (有)中営」 〜10月20日(火)〜

その起源は江戸時代。農家の副業として始まったのがルーツ。自家用に織った残りを定期市に出したところ大評判。大正期の主要産業へと発展しました。

戦争を契機に途絶えた亀田縞を復活させようと立ち上がったのは,2つの織物工場。亀田町という地名がなくなることを契機に,「亀田」という名を残そうと立ち上がります。

以来試行錯誤を繰り返し,1世紀ぶりにこの世によみがえった亀田縞。亀田縞応援隊の青山さん(青山鉄工所所長)も駆けつけてくださり,その歴史や今後の展望について学びました。

青山さんの話に聞き入る子供たち
その魅力に取りつかれ亀田縞応援隊を結成した青山さん。発祥から衰退,復活までをわかりやすく御説明いただきました。
大正時代の機織り機に触れる子供たち(1)
大正時代の機織り機に触れる子供たち。気分は「鶴の恩返し!?」
大正時代の機織り機に触れる子供たち(2)
「どんなしくみで織られていくのだろう?」興味は尽きません。
現在使用している糸を紡ぐ機械
「これらの糸を使って織っていくので,たくさんの素敵な模様ができるのよ。」「なるほどー!」
亀田縞の模様見本
その種類は80種類以上! どれも落ち着いたいい色合いです。
綿を栽培する試み
今年度より始まった綿の栽培。実際に畑を拝見させていただきました。

「亀田で栽培された綿を用いて亀田縞を作りたい。そしてそれをみんなに広めたい。」とこれからの展望を熱く語っておられました。帰りに綿を分けていただいた子供たち。「自分たちも応援隊として綿の栽培を行いサポートしていきたい。」という思いをもつにいたりました。