★このコラムは、小牧市立小牧中学校のホームページ「小牧中PTAの部屋」を運営されている斎藤早苗さんによる保護者コラムです。「愛される学校づくり研究会」から強くお願いして、保護者の目から見た学校や教育について執筆していただくことになりました。ご自身は「私は学校の応援団長」と称しておられますが、さてどのような切り口で学校教育に迫っていただけるのでしょうか。とても楽しみなコラムです。
【 第14回 】学校ホームページ・雑感
◆子とともに「卒業」
私は、学校ホームページを見るのが好きです。
自分の子どもが通う学校はもちろんですが、それ以外の学校のホームページ(以下、HP)も、複数校を毎日のように見ています。
新年度になり、子どもたちが「卒業」「入学」を迎えると、私の見る学校HPも変わります。
「卒業」してもしばらくは、前にお世話になっていた学校のHPも見たりしますが、だんだんと足が遠のきます。
やはり、我が子がいないと、関心が薄れていってしまうものですね。
そのうち、母も、母校のHPから「卒業」していきます。
◆巡回先の変更
新年度になり、私がしたことは、日々巡回する学校HPの入れ替えでした。
それは、わが子の動向とはまるで関係なく、先生の異動によるためです。
それまで楽しみに見ていた学校HPを担当しておられた先生が異動され、新しい学校へ移られました。
しばらくは、前任校と新任校の両方のHPを見ています。
しかし、当たり前ですが、だんだんと前任校のHPは記事のスタイルが変わり、場合によっては更新頻度も落ちてきます。
そうなると、前任校は「ブックマーク」から消えていきます。
◆「関係のない」学校HPを見るわけ
どうして、自分の子どもとは関係のない学校のHPを見ているのでしょう。
我が子の通う学校であれば、学校の様子が気になって、HPを見ます。
また、各家庭に配布される「お手紙」の内容を見るためにHPを見ることもありますし、行事の予定を確認するためにHPを利用することもあります。
子どもが卒業してしまえば、これらの情報は必要ありません。
自然と、学校HPを見る必要もなくなります。
自分の子どもと関係のない学校のHPも、同じことです。
記事に出ている子どもたちは、まるで知らない子ばかりですし、その学校の行事予定を知ったところで、私には何の意味もありません。
でも、私には、毎日のように見ている「直接関係のない」学校のHPが何校もあるのです。
なぜ「関係のない」学校HPを見るのか?それは、それらの学校では、「校長先生の想い」が語られているからなのです。
折に触れ、校長先生がご自身の言葉で、想いの発信をしていらっしゃるからなのです。
私は、それが読みたくて、毎日、たくさんの学校のHPを見ているのだと気づきました。
もっと言えば、校長先生の人柄に惹かれて、HPを見ていると言ってもよいでしょう。
ですから、校長先生が転勤され、他校へ移られたら、その新任校まで追いかけていくのです。
学校HPを担当されるのは、多くは教頭先生か、管理的な立場の先生であろうと思います。
もちろん、最終的な権限は校長先生がお持ちになっておられるでしょうが、ご自身が日常的に記事を作成して、HPにアップされる校長先生は、ごく少数でしょう。
しかし、校長先生が自ら発信されることで、その記事には重みが加わり、「読ませる記事」になっているのです。
そして、そのような「人柄が伝わる記事」に、その学校の関係者以外の人も共感し、部外者のファンが増えていくのです。
◆「やる気」を後押しする環境
私が見ている学校HPは、実は、当「愛される学校づくり研究会」に所属されている先生方の学校ばかりです。
最初は、「愛される学校づくり研究会」のHPを見て、そこにある記事からお名前を知り、さらにその延長で、勤務先の学校のHPを見るようになりました。
そして、私が継続して見ているのは、それらの学校HPが、常に更新されているからでもあります。
「今日はどんな記事が出ているかな」と、毎日とても楽しみにしています。
お忙しい先生方が、毎日のようにホームページの記事を更新されるのは、本当に大変なことだろうと思いますし、その心意気をとても尊敬しています。
きっと、研究会の先生方は、お互いに良い刺激を与え合っておられるのだろうな、ということが、各校のHPをみているとよくわかります。
そのようなすばらしい仲間を持つこと、刺激し合える環境に身を置くことも、大切なことですね。
これから、研究会の先生方のように、積極的に発信する校長先生が増えるといいな、という思いとともに、HPの更新が楽しくなるような仕組み(例えば、見た人からの反応がダイレクトに伝わる「いいね」ボタンのようなものをシステムに取り入れるなど)の開発も進んでいくといいなと願っています。
(2014年5月5日)